エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.411
2015.05.02 更新
文:GDM編集部 池西 樹
OCZ「ARC 100」シリーズ 「ARC100-25SAT3-480G」(480GB) 製品情報(OCZ Storage Solutions/株式会社アスク) |
昨年訪台した際の作業環境。パフォーマンス不足で作業中にストレスを感じることもあったことから、今年はSSDの導入に踏み切ることにした |
アジア最大級のPC関連イベント「COMPUTEX TAIPEI」の開催まで後約1ヶ月。今年もエルミタ編集部は現地入りし、例年通りさまざまなニュースをお伝えしていく予定だ。とは言え、長時間の取材に加え、普段とは違うPC環境もあり、毎年その作業に苦戦している筆者としては、多少なりとも憂いを解消しておきたいところ。特に普段使っているデスクトップPCのSSDによる高速レスポンスに一度慣れてしまうと、HDDを搭載したノートPCのモタツキはとてもストレスとなる。そこで今年はコレまでの反省を踏まえ、訪台前にノートPCへのSSD導入に踏み切ることにした。
そもそもSSDは長期間の使用でもパフォーマンス低下が少ないことから、デスクトップPCのような頻繁なアップグレードが難しい、ノートPCの換装用途にはまさにうってつけである事は言うまでもない。さらに低消費電力から「理論上」、バッテリ駆動時間の延長も期待できる。旧型ノートPCへの換装は、大いなるメリットを秘めているのだ。
今回換装するノートPCの標準ストレージは500GB HDD。そこで換装用のSSDも500GBクラスは必須となる。また内部設計の問題で転送速度がSATA2.0(3Gbps)相当に制限されることから、交換用SSDは性能よりもコストを重視して選択することにした。
そこで今回、それらの要件を満たすモデルとして、OCZのエントリー向けSSD「ARC 100」シリーズの480GBモデル「ARC-25SAT3-480G」を選んだ。
エントリー向けに位置づけられる「ARC 100」シリーズだが、SATA2.0(3Gbps)の帯域幅制限を遥かに超えるパフォーマンスを実現している | |
金属製の頑強筐体により、衝撃に強い点も持ち運びの多いノートPCでは大きな評価ポイントとなっている |
昨年9月の発売から約9ヶ月がたち、販売価格は31,000円前後から20,000円前後へと最廉価クラス価格帯に改訂。さらにOCZは東芝の子会社である強みを生かし、エントリーモデルながら定評のある東芝製NANDフラッシュを採用。低価格モデルにありがちな品質面の不安はない。このように市場に数多ある選択肢の中でも、ひときわコストパフォーマンスの高い「ARC 100」シリーズは、現状最良のチョイスと言えるだろう。
OCZ製SSDの強みはなんといってもブランド力だ。これまで「Vertex」シリーズや「Vector」シリーズがSSD市場を牽引。2014年に東芝のグループ企業になった事で、”OCZ&東芝”の強力なタッグが誕生。パフォーマンスと品質面の信頼性は群を抜く |
コントローラはインハウスIC「Barefoot 3 M10」で、NANDフラッシュには「東芝製A19nm MLC NAND」を採用。480GBモデルの公称スペックは、シーケンシャル読込最高480MB/sec、書込最高450MB/sec、ランダム読込最高75,000 IOPS、書込最高80,000 IOPSで、SATA2.0(3Gbps)の限界を上回る性能を発揮。さらにMTBF200万時間、書込量20GB/dayという耐久性・信頼性を備えており、エントリーモデルながら品質面への不安もない。なおOCZ「ARC 100」シリーズのパフォーマンスについては、「エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.348」にて詳細検証をお届けしているため、合わせて参照いただきたい。