新作静音PCケース「Mute F51」について

• 編集部：
  Thermaltakeが、具体的に意識しているメーカーはありますか。
• Ian氏：
  カテゴリーによって比較するメーカーは異なりますが、それでもCORSAIRは気にしています。PCケースや水冷ユニットはもちろん、電源ユニットは世界中で売れていますから。本社では、まずCORSAIRの良い点から、学べるところは学ぼうという考えです。
  　また、日本市場では、若干状況が異なります。例えば売れているPCケースは、Cooler Master「CM 690 III」やAntec「P100」、そしてFractal Design「Define R5」でしょう。なぜ、これらのPCケースが日本市場でヒットしているのか。その理由をよく分析して、次の製品開発に活かすようにしています。
• 編集部：
  先日公開された新作ケース「Mute F51」について聞かせてください。

世界に先駆けて公開された新作ケース「Mute F51」。詳細については、6月開催のCOMPUTEX TAIPEI 2015で公開される予定だ

• Ian氏：
  昨年から展開している「Core」シリーズは、「冷える」シリーズに属する製品です。もちろん、冷却性については今後も取り組んでいきますが、「Mute F51」はその名の通り静音がコンセプトになります。なお、「Mute F51」の具体的な静音性については、6月の「COMPUTEX TAIPEI」で詳しく公開する予定です。

内部を見る限り、ベースとなるのは冷却性能重視のE-ATX対応ケース「Core V51」。外装、内部ともに静音カスタムを施したモデルが「Mute F51」になるようだ

• 編集部：
  日本市場にマッチしたモデルというイメージです。このあたりは、やはり意識したのでしょうか。また静音に対するニーズは他の国でもありますか。
• Ian氏：
  当然、日本市場を意識したモデルですが、他の国々、例えばEU圏では人気が出ると予想しています。ただ、アメリカ市場はどうでしょう。彼らは静音より「冷却性能」を重視しますので。
• 編集部：
  開発にあたって参考にしたのが、Fractal Designのケースという話を聞きました。
• Ian氏：
  本社のラボに「Define R4」と「Define R5」を並べて研究しています。EU圏と日本では大変売れたモデルですから、きちんと検証する必要があります。静音に対して、具体的にどのようにアプローチしているのかをチェックし、それを新製品に活かすようにしています。
• 編集部：
  ネーミングはなぜ「F51」になったのですか。
• Ian氏：
  正直なところ“F”については理由がわかりません。“Mute”というネーミングについては社長自らが「Silentより静音を表現する言葉」としてチョイスしました。“51”についてはThermaltakeおなじみのモデルナンバーになります。
• 編集部：
  という事は、もっと大きいサイズの“71”や、もっとサイズの小さい“41”、“21”などもあると？
• Ian氏：
  「COMPUTEX TAIPEI」をお楽しみに（笑）。
• 編集部：
  「Core」シリーズの更なる展開はありますか。

現在展開中の「Core」「Core X」シリーズ。COMPUTEX 2015では、どうやら新作のお披露目が期待できそうだ

• 遠藤氏：
  イベントでも展示したホワイトモデル「Core X9 Snow Edition」（型番：CA-1D8-00F6WN-00）の発売が国内でも決まりました。
• Ian氏：
  「Core」シリーズについて少しお話すると、「COMPUTEX TAIPEI」で新展開があるかもしれません。今は、それだけしか言えませんが。