ブロックダイアグラムから読み解く「GA-990FXA-UD5 R5」

「GA-990FXA-UD5 R5」ブロックダイアグラム図

続いてブロックダイアグラムから「GA-990FXA-UD5 R5」の構成を確認していこう。CPUに内蔵されるコントローラは基本DDR3×4のみ。PCI-Expressスロットは（x1）がサウスブリッジ、その他はすべてノースブリッジに直結。さらにスイッチチップを介してPCI-Express2.0（x16）×1またはPCI-Express2.0（x8）×2に分岐することで、3-Wayのマルチグラフィックス環境を実現している。またAMD 990FXの豊富なレーン数を生かし、Marvell「88SE9172」の1つや、VIA「VL805」などもノースブリッジに接続されている。

220Wモデルにも対応する強力な電源回路

ここからは画像を中心に「GA-990FXA-UD5 R5」の詳細検証を進めていくことにしよう。まずはPCの安定動作を司るうえで最も重要なCPU周りから。電源回路は、TDP220Wモデルにも耐えられる8+2フェーズの充実した構成。さらにMOSFETには、ドライバIC、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFETを1チップに統合した「Driver MOSFET」が採用され、高負荷環境化での安定動作を実現している。

高品質なコンポーネントで構成されたCPUソケット周り。各パーツは整然と配置され非常に美しい仕上がり
冷却用のヒートシンクを取り外したところ。3つの機能を統合した「Driver MOSFET」の採用により、8+2フェーズながらスッキリとした構成だ
「Driver MOSFET」は最大35Aまで対応するVishay Siliconix「SiC769」を搭載	フェライトコアチョークや固体コンデンサなど、MOSFET以外のコンポーネントにも高品質なものを採用
PWMコントローラIntersil「ISL6330」	CPUソケットのバックプレートはスチール製。剛性も強く大型のCPUクーラーを搭載した場合でも基板がたわむ心配はないだろう