エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.418
2015.06.18 更新
文:GDM編集部 池西 樹
次に「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を使い、実際のゲーム性能をチェックしておこう。APIは“DirectX 9”と“Direct X11”、描画モードは“最高品質”と“標準品質(デスクトップPC)”を選択し、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類で計測を行っている。
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク:DirectX 9 |
「DirectX 9」モードでは、“最高品質”の1,920×1,080ドットでも“普通”、それ以外のベンチマークはいずれも“快適”以上を計測。Core i7-4790Kとの比較では概ね80%向上し、「3DMark:Sky Diver」に近い結果となった。
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク:DirectX 11 |
GPU負荷の上がる「DirectX 11」モードでは、スコア差が約90%から2倍に拡大。動作判定は“最高品質”の1,920×1,080ドットこそ“設定変更を推奨”と厳しいものの、それ以外は“やや快適”を計測し、十分ゲームを楽しむことができる。ここまでの結果を見る限り、グラフィックスについては先代をはるかに超えるパフォーマンスを実現しており、Intelのデスクトップ向けCPUでは間違いなく最高峰と言っていいだろう。
ベンチマークのラストは消費電力の測定で締めくくろう。高負荷時は各種ベンチマーク測定時の最高値、アイドル時は起動直後10分間放置した際の最小値を採用している。
消費電力(W) |
アイドル時の消費電力は省電力機構の効果でほぼ同等。一方高負荷時は、CPU負荷の高い「CINEBENCH R15」で約13W、グラフィックス系ベンチマークでは約30Wと大きな差がついた。CPU性能ではやや後塵を配するものの、ワットパフォーマンスを重視するなら「Broadwell-K」はかなり魅力的な存在になるだろう。
これまで、AMD APUに比べてやや心もとなかったIntelのオンボードグラフィックス機能だが、Broadwell-Kの登場で状況は大幅に改善。MMORPGの中では重量級とされる「ファイナルファンタジーXIV」でも、設定次第では十分にプレイできるパフォーマンスを備え、シンプルな構成を好むオンボードグラフィックス派や、消費電力を抑えたい省電力派には、かなり魅力的なCPUになるだろう。
新旧の機能がバランスよくまとめられたGIGABYTE「GA-Z97X-UD3H」。オンボードグラフィックス性能が向上したBroadwell-Kと組み合わせれば、シンプルかつパワフルなPCを構築できる |
そして、そんなシンプル構成にオススメしたいのが、今回紹介したGIGABYTE「GA-Z97X-UD3H」だ。メインストリーム向けながら、Intel製ギガビットLANや、高品質なオーディオ回路、M.2/SATA Express対応など、基本スペックはハイエンドモデルとほぼ同等。さらにグラフィックス出力はDVI、HDMI、D-Subの3系統を搭載しており、内蔵GPUが強化されたBroadwell-Kとの相性はまさに抜群。Broadwell-Kに合わせてPCの新規組み立てや、組み換えを考えているなら、「GA-Z97X-UD3H」はぜひ検討に加えて欲しい一枚だ。