エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.421
2015.06.27 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
I’M Intelligent Memory「IMM2G64D3LSOD8AG-B15E」 実勢売価税込46,980円 製品情報(株式会社リンクスインターナショナル) |
香港にヘッドクオーターを構えるDRAMメーカー・I’M Intelligent Memory。これまで自作市場とはほぼ無縁のブランドながら、今回SO-DIMMとしてコンシューマ向け世界初の16GBモジュールを国内市場へ送り出してきた |
SO-DIMMで世界最大容量となる16GBモジュールのプレスリリースが打たれた際、そのメーカーがI’M Intelligent Memoryと聞いて首を傾げたユーザーも多いだろう。アキバの店頭はおろかグローバル市場でもあまり耳にすることのないメーカーだが、その創業は1991年と意外なほどに古い。なるほどあまり名前が聞こえてこないはずで、そもそもは産業用メモリ製品に特化したDRAMメーカー。産業用コンピューティングやハイエンドサーバー、医用機器など、主に組み込み向け分野での活躍が目立つ。
しかし産業用分野で培った開発・技術力は一流であり、(コンシューマ向けでの)国内上陸の第1号が世界初の16GB SO-DIMMモジュールであることにも、何やら納得という感じがする。
SO-DIMMで世界最大容量を実現した、16GBモジュールの「IMM2G64D3LSOD8AG-B15E」。こうした“初物”特有で、実勢売価も目が飛び出るほど高い |
さて、まずは主役となる「IMM2G64D3LSOD8AG-B15E」の素性をおさらいしておこう。コンシューマ向けでは世界で初めて量産出荷がなされた16GBのSO-DIMMで、従来の倍となる8Gbit DRAMを両面実装。ワンチップで1GB、SO-DIMMの限られた面積に16枚のチップを実装し、シングルモジュールで16GBの大容量を実現している。
1枚でゆうにNUC1台が買えてしまう大容量メモリだが、パッケージ自体は簡素なもの。中には文字通りシングルモジュール1枚が収められている |
PC3L-10600規格のSO-DIMM 204pin DDR3Lメモリで、動作クロックは1,333MHz。レイテンシは9-9-9、動作電圧1.35Vの低電圧で駆動する。Intel第5世代のモバイル向けプロセッサ「Broadwell-U」に最適化されており、Core i3/i5/i7-5xxxUを採用したNUCやベアボーン、各種ノートPC、Ultrabookなどに対応。規格外の大容量メモリ環境を、モバイル・小型プラットフォームで実現してくれるというワケだ。
ただし取り扱っているのは、アキバの各店でもごく一部のショップのみ。価格面でもさすがの貫禄を放つモジュール(実勢売価税込46,980円)とあって、SO-DIMMながら極めてエンスー要素が強いモデルと言わなければならないだろう。