エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.428
2015.07.25 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
それではまず手始めに、「GTX 980 Ti ArcticStorm」の基本スペックから確認しておこう。「ArcticStorm」による優れた冷却性能を誇る本機は、コアベースクロック1,025MHz(リファレンス1,000MHz)、ブーストクロック1,114MHz(同1,075MHz)へとチューンされたオーバークロック仕様だ。その一方で、GDDR5 6GBのビデオメモリはクロック7,010MHzと、リファレンス同等のスペックに据え置かれている。
リファレンススペックとの比較では、「GTX 980 Ti ArcticStorm」はコアクロックが39MHz上回っている。豪華仕様のクーラーを搭載する割には、出荷時のチューニングは多少物足りないような気がするが・・・? |
最上位の「AMP! Extreme」を筆頭に、キツめのオーバークロックモデルをラインナップするZOTACのGTX 980 Tiシリーズでは、これでも下から2番目の数値。やや控えめのチューニングと言えなくもないが、これは“ツルシ”で使うより、むしろユーザー自身によるオーバークロックを前提とした仕様なのかもしれない。
なお「ArcticStorm」クーラーは、低負荷時にはファン回転を止める「FREEZE technology」を搭載。発熱の少ないMaxwellアーキテクチャのエリートモデルでは定番となった、セミファンレス動作にも対応している。
そのほか、バスインターフェイスはPCI-Express3.0(x16)、入力インターフェイスはDIV-I×1、HDMI×1、DisplayPort×3の5系統を装備。PCI-Express補助電源は6pin×1+8pin×1仕様で実装している。
ここからはボックスから取り出した、威圧感満点の「GTX 980 Ti ArcticStorm」のボディを外観から観察していく。まず取り出した際の第一印象は、冒頭述べた通り「とにかく重い」ということ。実測による重量は1,869gと2kgに迫るほどであり、なるほど支柱が必要となるのも分かろうというものだ。
そして外形寸法はW140.5×D315×H44.2mmと、全長が30cmを軽々と超える長モノグラフィックス。厚みもわずかながら2スロット分を上回るため、実質的に3スロットを占有することになる。実際に組み込む際には、ケース内のクリアランスの確保は必須事項だろう。
なお、入力インターフェイスは5系統を実装。最大4,096×2,160ドット(60Hz)に対応したDisplayPort×3のほか、最大3,840×2,160ドット(60Hz)対応のHDMI2.0×1、最大2,560×1,600ドット対応のDual-Link DVI-I×1を備える。