エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.434
2015.08.25 更新
文:GDM編集部 Tawashi / 池西 樹
次に実際のゲームプレイを想定したベンチマークとして、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のスコアを確認しておこう。グラフィックス設定は“低品質”、解像度は640×480ドットと1,280×720ドット、1,920×1,080ドットの3種類を選択して計測を行っている。
「ドラゴンクエストXベンチマーク」 |
1,920×1,080ドットは“重い”(スコア1,435)、1,280×720ドットでも“やや重い”(スコア2,202)止まり。普通判定を獲得するには640×480ドットまで解像度を落とす必要があり、3Dゲームをやるには少々荷が重い印象だ。どうしてもゲームをプレイしたいなら、ブラウザゲームまでに留めておいたほうが無難だろう。
省電力プロセッサを採用し、ACアダプタで駆動する「LIVA X 2」の消費電力はどの程度だろうか。テストセッションの最後はベンチマーク実行中の消費電力を確認していこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、「CINEBEHCN R15」と「3DMark」、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」はそれぞれのベンチマーク実行中で最も高い値をワットチェッカーにより計測した。
消費電力(W) |
最も消費電力の多い「3DMark」実行時でも11.8W。アイドル時に至っては3.3Wを記録するなど、省電力性能は飛び抜けている。電源に12V/36WのACアダプタを採用しているが、実質的に常時起動させていても問題はないだろう。もちろんM.2スロットにSSDを増設した場合でも電力不足の心配はない。
スティック型PCや省電力版NUCなど、多くのライバルがひしめき合う小型PCプラットフォーム市場。サイズやコストパフォーマンスだけで差別化するのは難しく、新たなストロングポイントが必要だ。そこでECSでは「LIVA X 2」に、いち早くWindows 10 Homeをプリインストール。さらにBraswell採用による4K高解像度表示や、HEVC(H265)再生支援機能への対応。M.2スロットによるストレージ増設により、これまでの「LIVA」シリーズのウィークポイントを解消し、他社製品との差別化を図っている。
もちろん常時起動でも全く気にならない省電力性は継承。加えて、このクラスでは珍しい3ポートのUSB3.0を備え、高速なIEEE 802.11ac無線LAN機能を活用すれば、オフィスワークやHTPCだけでなく、ファイルサーバーやストリーミングサーバーといった運用にも向く。
新作「LIVA X 2」は、動画エンコードや3Dゲームのような重量級の処理を除けば、一通りのことをこなせる魅力的な製品に仕上げられている。