エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.436
2015.08.28 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後にLGA1151プラットフォームの魅力でもある、DDR4メモリの動作を確認していこう。チャネル対応はこれまでと同じデュアルチャネルだが、定格クロックはDDR3の1,600MHzから2,133MHzへと向上。さらにSkylakeでは高クロックメモリの対応も強化され、3,000MHzオーバーのメモリでもプリセットを読み込むだけで動作する。そこで今回はCORSAIR「CMK16GX4M4A2800C16」にある、2,133MHz、2,800MHz、3,000MHzの3種類のプリセットで動作を検証するとともに、「Sandra 2015」にて帯域幅とレイテンシを計測してみることにした。なお比較対象には、Core i7-4770KとIntel Z97 Expressの環境を用意している。
帯域幅はDDR3-1600MHzとDDR4-2133MHzで約23%、DDR4-2133MHzとDDR4-3000MHzで約27%の差がつき、動作クロックの影響はかなり大きいことがわかる。マルチスレッド処理では、メモリ帯域も重要になることから、動画エンコードやレンダリングなどを行うなら、なるべく高クロックな製品を選択するといいだろう。またレイテンシについてもDDR3-1600MHzから確実に短縮されており、Haswell世代からは確実にメモリ環境は強化されている。
2013年6月に登場したHaswell以降、Haswell Refresh(Devil’s Canyon)、Broadwellとマイナーチェンジが続いていたIntelのメインストリーム向けCPU。約2年ぶりに刷新されたSkylakeでは、プロセッサ自体のアップグレードに加え、DDR4メモリの採用やチップセットのPCI-Express3.0化など、足回りも大幅に強化。さらに長らく現実的ではなかったBCLKのチューニングも可能になるなど、オーバークロック機能も改善され、実用性だけでなく遊べるプラットフォームへと進化している。
フラッグシップの名に恥じない充実した装備と高い完成度を誇る「GA-Z170X-Gaming G1」なら、Skylakeの持つポテンシャルを最大限に引き出すことができる |
そして今回の主役「GA-Z170X-Gaming G1」に目を向けると、4-Wayマルチグラフィックス対応や3系統のKillerネットワークを制御できる「Killer DoubleShot-X3」「Sound Blaster 120dB+」認証を取得した高音質オーディオ回路など、充実した装備を搭載。さらに22フェーズのデジタル電源回路と「TURBO B-CLOCK」による詳細なチューニング機能を組み合わせれば、Skylakeの持つポテンシャルを最大限に引き出すことができる。実売約8万円という価格はメインストリーム向けとしては破格ながら、その価格に見合う完成度の高い製品だ。