エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.438
2015.09.04 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹(テストセッション)
ここからは借り受けた評価サンプルを開封し、「H100i GTX」の外観から細部にわたりチェックを開始しよう。
メンテナンスフリーのオールインワン水冷ユニット「H100i GTX」。空冷CPUクーラーと遜色ない5年間の保証が付く |
クーラント液を循環させる重要な役割を果たすポンプは、ウォーターブロックの上部に内蔵されている。オールインワン水冷ユニットが出始めの頃は、”いかにもポンプが載っている風体”だったが、最近では性能が劇的に向上。「H100i GTX」は厚さ実測約35mm(最大部)しかない。
実測で厚さ約35mm(最大部)ほどのポンプ一体型ウォーターブロック。CORSAIRロゴ部分にはLEDが内蔵され、通電時は発光する。なおポンプ性能については開示されていない | |
受熱ベース部はCPUに接触する部分だけに、熱伝導率を考慮した銅製。グリスは塗布済みの状態で出荷。さらに「Intel専用マウンティングブラケット」も装着済み |
全体直径は公称80mmで、受熱ベース部は直径約55mm(実測)の銅製。右側面には3pin/4pin冷却ファン接続用電源コネクタ(約300mm)と、ポンプ駆動用の電源コネクタ(ファン用3pin電源コネクタ / 約300mm)がそれぞれ接続されている。ちなみに前者に接続した冷却ファンはシステム統合管理ツール「Corsair Link」による回転数モニタやプロファイル制御に対応する。
ラジエターは120mm口径ファン2基が搭載できる、いわゆる「240mmサイズラジエター」。実際のサイズは長さ276mmで、幅は125mm。素材はアルミニウム製で、厚さは30mmとされる。
アルミニウム製のラジエターは、276×125×H30mm。側面にはグレーのラインとCORSAIRロゴのアクセントによりブランドを主張 |
アルミニウム製のラジエターに搭載するのは、120mm口径で25mm厚の「静圧ファン」だ。温められたクーラント液の熱を、ラジエターで冷やすために重要な役割を果たす冷却ファンは、最大2,435rpmの回転数、70.69CFMの大風量、さらに4.65mm-H2Oの静圧とされ、PWM制御により可変する。
”CORSAIRカラー”にカラーリングされた付属ファンのインペラは面積の広い、いかにもプレッシャー重視の羽形状を採用。7枚羽仕様で、高い静圧によりラジエター内部へ冷却に効果的なエアフローを実現する。
CORSAIRロゴがあしらわれた中央ラベルで、DC12V / 0.28Aの数値が確認できる。なお気になる騒音値については開示されておらず、後半のテストセッションで計測する |
最後にチューブをチェックしておこう。実機を手にして真っ先に感じたのは、数あるオールインワン水冷ユニットの中でも、明らかに質が高いということ。従来品とは違い、柔軟なゴム製チューブの外皮に布巻きを施すことで、耐久性の向上が図られている。なお直径は実測で約15mm、長さは公称約350mmを確保することで、ラジエターはPCケースのトップ部やフロント部など、柔軟に設置する事ができる。
劣化に強く、水漏れや揮発の心配が無いゴム製チューブ。外装には布巻きで、いかにも高品質 |