「RVZ02」を実際に組み込んで分かったこと

「RVZ02」の外観スタイルおよび内部構造をくまなくチェックした後は、実際にPCパーツ用意し、装着感や組み込まなければ気づかない点を解説していこう。

左側エリアはグラフィックスカードが上部の大半を占有。CPUクーラーカットアウトも確認できる

右側エリアはマザーボードやSSD、スリム光学ドライブ、電源ユニットなど重要なパーツが密集している

Mini-ITXマザーボードを搭載してみる

マザーボード搭載スペースは、右側エリア下段のリア寄りにレイアウトされている。170mm四方のMini-ITXマザーボードは、4本のネジで固定。台座（スタンドオフ）は既に用意されており、ネジ留めするだけでマウントは完了する。内部容積が限られたPCケースだが開口部が広く、作業性に問題はない。

搭載テストに用意したのは、ASRock「H97M-ITX/ac」。IEEE802.11ac+Bluetooth 4.0無線LANモジュール標準で扱い易いMini-ITXマザーボード。拡張性が限られたPCケースだけに、フル装備に近いマザーボードを選びたい

CPUクーラーを搭載してみる

さすがに”なんでもこい”とはいかない、CPUクーラー。スリム型だけあって、有効スペースは高さ58mmに制限されている。おのずとトップフロー型CPUクーラーから選択することになるワケだが、SilverStoneから”「RVZ02」のためにあるのか”、と思わせるほどジャストサイズな「SST-AR06」が発売されているので、迷わずチョイスした。

	搭載テスト用に借り受けたのは、「RVZ02」レコメンドのSilverStoen「SST-AR06」。全高58mmで、CPUクーラーの公称最大有効高とジャストサイズ。小型ながらφ6mmヒートパイプを4本仕様し、TDP95Wまでの対応を謳う
CPUクーラーカットアウトのおかげで、マザーボード搭載後でも装着は可能。有効スペース58mmに対し、全高58mmの「SST-AR06」はまさにジャストフィット。試しにサイドパネルを閉じてみたところ、冷却ファンがぶつかる等のトラブルに遭うことは無かった

SFX-L規格電源ユニットを搭載してみる

電源ユニットには、推奨が謳われているSilverStone「SST-SX500-LG」を用意した。独自規格「SFX-L」サイズにより、SFXながら120mm口径ファンを搭載。ケーブルは必要な分だけ接続すればいいフルモジュラー式で、省スペースPCケースにはたいへん都合のいい電源ユニットだ。

	搭載テスト用に借り受けたのは、SilverStoneのSFX-L規格電源ユニット「SST-SX500-LG」だ。SFX規格よりも奥行きが長い130mmのフルモジュラー仕様で、120mm口径ファンを搭載。80PLUS GOLD認証の高効率により発熱が低く抑えられ、一定温度に達するまでファンが停止する設計も特徴
完全に解放された右側エリアから電源ユニット本体をマウント。搭載方法はオーソドックスな背面ネジ留め式が採用されている
配線済みの「電源延長ケーブル」をコネクタに接続。余分なケーブルはコンパクトにまとめておこう	奥行き130mmの「SST-SX500-LG」を搭載すると、空きスペースは実測で60mm程度。モジュラーケーブルの抜き差しには十分なストロークが確保できている
	付属品の「PSU CLIP」は、側面から電源ユニットの固定をアシストする補強パーツ。任意での取り付けが推奨されている

スリム光学ドライブを搭載してみる

次にDVDスーパーマルチドライブを搭載してみよう。検証に用意したのは12.7mm厚のトレイタイプ。右側エリア上部に位置する、スリム光学ドライブベイエリアには、ネジ穴らしきものは見当たらない。そこで周辺を観察してみると、ドライブ本体側面のネジ穴にピンで固定できるレバーがあり、ワンタッチでマウントできるようになっていた。

標準状態で装着されているベゼルは、PCケース内部側から左右のツメをリリースし、前面に押し出すように取り外す。またドライブはフロント側から挿入し、正面左側面のツールフリー機構によりワンタッチで固定できる