エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.444
2015.10.06 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
3スロットを占有する巨大なボディで、極限OCを支える高性能クーラー「TriFrozr」。基本設計は「Twin Frozr V」と共有、そのパワーアップ版といえる構造になっている |
ここからは「GTX 980Ti LIGHTNING」の巨躯を分解し、高性能オリジナルクーラー「TriFrozr」の構造を観察してみよう。GTX 780世代でデビューした3連装ファン搭載クーラーの第2世代モデルだが、その構造やデザインは大きく変化している。
先代は90mm径ファン×2基に小型の“ベビーファン”を組み合わせる構成だったのに対し、本製品では90mm径の「Torx Fan」×3基構成で実装。ファンブレードもまた、高静圧タイプの「Dispersion Fan Blade」と整流効果の高い「Traditional Fan Blade」を組み合わせた、現行最新の仕様が採用されている。さらにMaxwell世代モデルの定番といえるセミファンレス動作もサポート。低負荷時にはファンが完全に停止するほか、熱源に応じて最適な位置のファンのみが稼働するスマート仕様になっている。
またヒートシンクは、大型の銅製ベースがGPUの熱を余さず吸い上げ、φ8mmの「スーパーパイプ」×3本とφ6mmのヒートパイプ×2本で全体に熱を拡散させる構造。最新世代の「Twin Frozr V」と基本設計を共有しつつパワーアップを図り、冷却性能は実に最大TDP700Wを実現した。リファレンスとの比較でも冷却パフォーマンスで18%優越するほか、ファン回転数を52%、騒音値も12dB以上低下させることに成功している。