エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.445
2015.10.08 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
MSI「Z170A GAMING PRO」 実勢売価24,000円前後 製品情報(エムエスアイコンピュータージャパン株式会社) |
優れたネットワークやオーディオ機能に加え、高いオーバークロック性能も併せ持つゲーミングマザーボードは、今やスタンダードモデルの実質的な高機能版といっていい。マザーボード市場でも最も人気を集めるカテゴリであり、MSIも歴代「GAMING SERIES」には一際注力してきた。Skylake世代に対応するIntel Z170 Expressマザーボードにおいてもその方針は健在で、現行世代ではシリーズを大きく3つのセグメントに分割。エンスージアストVGAとの組み合わせを想定したFPSゲーム向け「ENTHUSIAST GAMING」を頂点に、MMOゲーマーなどパフォーマンスVGAとの組み合わせに相性のいい「PERFORMANCE GAMING」、メインストリームVGAとセットで使うカジュアルゲーマー向け「ARSENAL GAMIG」を加えたシリーズ構成へと改編された。
人気の高いゲーミングモデル「GAMING SERIES」は、Skylake世代で3つのセグメントに分割。「Z170A GAMING PRO」の属する、ミドルレンジ向け「PERFORMANCE GAMING」などが新シリーズとして登場した |
今回の主役である「Z170A GAMING PRO」は、その中でもパフォーマンスゲーマー向けにフォーカスした、新設の「PERFORMANCE GAMING」シリーズに属する。本来であればこうした下位モデルとは、上位から機能をカットしてコストを抑えた製品ということになるだろう。ところがMSIは「Z170A GAMING PRO」に他のモデルにはない独自の機能として、ユニーク極まる発光機能「Mystic Light」を実装させてきた。ボード右端を丸ごとRGB LEDバーにした機構で、ソフトウェアから好みのカラー・効果を設定できるという、大掛かりな“魅せる”機能だ。
また、異色のモノトーンカラーで話題を呼んだ「Krait Edition」の最新モデル「Z170A KRAIT GAMING」も同シリーズにラインナップ。「PERFORMANCE GAMING」は機能性もさることながら、モデルごとのユニークな独自性が一番の特色といえる。
「PERFORMANCE GAMING」は、他にない独自の機能性をもつモデルが集まった。「Z170A GAMING PRO」が搭載する、ユニークなLEDバー「Mystic Light」はその最たるものだ |
SkylakeことIntel第6世代Coreプロセッサに対応する、LGA1151マザーボード「Z170A GAMING PRO」。Intel Z170 Expressを搭載する、ゲーミング向け「PERFORMANCE GAMING」シリーズ中の最上位モデルだ |
ここからはいよいよ本題、まずは「Z170A GAMING PRO」の基本仕様からチェックしていこう。「PERFORMANCE GAMING」では上位モデル「ENTHUSIAST GAMING」と異なり、ネットワークにKiller NICではなくIntelチップを搭載しているという機能上の違いがある。ただしスループットの最適化などIntel共同開発による低遅延志向のチューニングが施され、ゲーミングモデル必須の要素はしっかり満たしているという印象だ。
また、オーディオ機能は上位モデル同様、デジアナ分離基板や音響コンデンサを擁する高音質回路「Audio Boost 3」を搭載。2-Way SLI / 3-Way CrossFireXに対応するPCI-Express3.0(x16)スロットは、新世代モデルの追加要素である“装甲スロット”「MSI Steel Armor」が採用されている。
「GAMING SERIES」のエンブレムと「PERFORMANCE GAMING」のロゴが飾られたパッケージ。ゲーミングモデルとして高い性能水準を満たす、「Z170A GAMING PRO」の特徴をスピード感で表現している |
さらにMSI製ゲーミングマザーボード歴代の特徴でもある、高信頼設計も進化。軍事規格準拠の最新基準「ミリタリークラス5」に対応する高品質コンポーネントが組み込まれている。ミドルレンジモデルとはいえ、優れたネットワーク・オーディオ・グラフィックス性能に加えて高耐久仕様と、ゲーミングマザーボードに求められる要素を網羅。上位に複数ラインナップするハイエンドモデルと並んでも、決して見劣りしないパフォーマンスが期待できる。