エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.446
2015.10.11 更新
文:GDM編集部 Tawashi
「Sycom Premium-Line Z170FD」の採用する電源ユニットは、Fractal Designの80PLUS GOLD認証電源「Edison M」シリーズだ。サイコムでは「Seasonic OEMの製品という事もあり、BTOでカスタマイズする人が非常に多い」とのこと。標準搭載のモデルは650Wの「Edison M 650W」で、ほかに750Wの「Edison M 750W」が選択できる(2015年10月現在)。
ボトム部にマウントされた「Edison M 650W」。直結式のCPU 4+4pinケーブルの長さは700mmと余裕があり、取り回しも非常に楽だ |
こだわりの搭載コンポーネントは、メインコンデンサなどの電解コンデンサには日本ケミコン製105℃対応品、2次側を中心に実装される固体コンデンサにも日本製と台湾製のみを採用。冷却ファンはFDBベアリングの静音120mmファンで、温度状況に合わせて回転数を調整する「温度制御機能」を搭載する。そのほか、ケーブルはセミモジュラー式を採用し、ATX20+4pin以外をフラットケーブルとしたことで、ケース内のエアフローを阻害しない点もポイントだ。
搭載コンポーネントにもこだわった「Edison M」。吸気温度40℃の環境でも安定した電力供給が可能 | ホワイトのラージインペラを採用する120mm口径ファン「HA1225H12F-Z」。内部温度に合わせて回転数は自動調整され、静音性を維持しつつ高い冷却性能を実現した |
ゲーミングBTOとは一線を画す「Sycom Premium-Line Z170FD」シリーズだが、標準構成のグラフィックスカードとしてNVIDIA GeForce GTX 960搭載モデルASUS「STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5」が選択されている。
パーツショップの売り上げランキングでも常に上位にランクされる「STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5」。デュアルファン仕様の「DirectCU II」により、リファレンスクーラーに比べ、冷却性能は最高30%、静音性は最高3倍向上させた |
VGAクーラーにはヒートパイプをGPUに密着させた「DirectCU II」を搭載。GPU温度上昇時のみ冷却ファンが動作する「ゼロノイズファン」機能を備えるため、GPUの負荷が少ないWebブラウジングや音楽再生時には、完全無音状態で動作する。よって普段の作業でグラフィックスカード動作音が気になるというシーンは皆無といっていいだろう。
出力インターフェイスは、DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPort×3を備える |
なお、グラフィックスカードの選択オプションは実に多彩。下はグラフィックスカードなし(オンボードグラフィックス)から、上はGeForce GTX 980 TiやGeForce GTX TITAN X、さらにはワークステーション向けモデルのQuadroシリーズもチョイスできる。
「Sycom Premium-Line Z170FD」の採用ケース「Define R5」は、2.5 / 3.5インチ共用シャドウベイが8基、さらに、マザーボードトレイ背面に2基の2.5インチSSD/HDD専用のシャドウベイを備えている。標準構成では東芝製の3.5インチHDD「DT01ACA050」(500GB / SATA3.0 / 7,200rpm / 32MB)がマウントされているが、カスタマイズメニューには、HITACHI、Seagate、Western Digitalの選択肢がある。ちなみに用意されるモデルの最大容量は1台につき2TBまで。同型番のHDDを2台使用したRAID 1(ミラーリング)を構築したプランも選択できる。
合計10基のストレージスペースを備え、一般的な使い方であれば十分な収納力。標準構成では500GB HDDが1台のみだが、SSDをメインドライブに据えたカスタマイズを考えるのもアリ |
もちろんSSDの選択も可能で、CFD、Crucial、Intel、PLEXTOR、SanDiskの5ブランドから自作市場で人気の高いモデルが豊富にラインナップ。計19種類の中からチョイスできる。そのほか、5.25インチオープンベイは全2段。標準搭載されるのは、DVDスーパーマルチドライブLG「GH24NSB0 BL」(書込ソフト付)。カスタマイズでは、Blu-ray読込のみ、読み書き対応等、7モデルを用意。最上位にはパイオニア製「BDR-S09J-BK」も選択できる(2015年10月現在)。
内部セッションの最後は、サイコムBTOの注目ポイントのひとつ、ケーブルマネジメント術だ。ここではPCケース背面の配線スペースを使った熟練の技をご覧に入れよう。丁寧な仕事ぶりは、実にサイコムらしい。
マザーボードトレイ背面の配線スペースは、公称値20~35mm。サイコムが得意とするケーブルマネジメント術は、見た目の美しさだけではなく、ケース内のエアフロー向上にも貢献する |