エルミタ的「編集部で使ってみた」
2015.10.15 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて「CrystalDiskMark 5.0.2」を使い、ストレージ性能を確認しておこう。データサイズは1GiB、テストデータは“ランダム”に固定し、計測を行っている。
「MOMO7W」の「CrystalDiskMark 5.0.2」のスコア | 「Hi8」の「CrystalDiskMark 5.0.2」のスコア |
読込はシーケンシャル、ランダム、スレッド数に関係なくすべてのテストで「Hi8」を上回る良好な結果。特にシーケンシャルアクセスは3倍以上高速で、CPUやメモリの性能差をうまく吸収してくれている。また書込に関してはシーケンシャルでやや劣勢なのを除けば、いずれも同等以上の性能を発揮している。
セッションの最後は、実際に使ってみて感じたことをまとめておきたい。パフォーマンスについてはメモリ容量が少ないため、ウィンドウの切り替え等、マルチタスク処理でややモタツキを感じことはあるものの、「Hi8」との違いを大きく意識させられることはなかった。それよりも気になるのが解像度の違いだ。フルHDに対応する「Hi8」はもちろん、標準的なWXGA(1,280×800ドット)モデルと比較してもその狭さは際立っており、マルチウィンドウでの作業は正直かなり辛い。
「MOMO7W」では、横表示の場合ダイアログがはみ出してしまうこともある | |
「MOMO7W」(画像上)と「Hi8」(画像下)で同じページを表示したところ。表示できるデータ量の違いは一目瞭然だ |
また日本語化完了時点で空き容量が3GB強しかない、ストレージ容量の少なさも大きなデメリット。microSDスロットによる、ストレージの増設には対応しているものの、アプリケーションのインストールは最小限に抑え、可能な限りライトな運用を心がけたい。
「EFIシステムパーティション」や「回復パーティション」があるため、Windowsで使用できるのは約13.8GB | |
日本語化完了直後の空き容量は約3.52GB。Windows Updateでさらに容量を消費していくことを考えると、アプリケーションやゲームのインストールは最小限に抑えた方がいいだろう |
10,000円を切る価格設定が魅力のPloyer「MOMO7W」だが、ベンチマーク結果を見る限り、パフォーマンス面ではなかなか健闘しているというのが素直な感想だ。特にストレージ周りは良好で、メモリ容量や帯域幅制限に起因する性能低下をうまくカバーしており、実際の操作感は悪くない。また7インチというサイズも個人的には好印象。Windowsタブレットで一般的な8インチモデルよりは片手持ちの収まりもよく、操作しやすかった。
Bluetoothキーボードとマウスを用意すれば、ノートPCスタイルでの運用が可能。miniHDMIによる大画面出力にも対応するため、Windows 10のテストマシンとして運用するのも面白い |
一方、ベンチマークでは測定できない使い勝手の面ではかなり制限があるのも事実。液晶の解像度やストレージ容量、バッテリ駆動時間など、気軽に持ち運んでいろいろやろうとすると、かなり窮屈に感じることだろう。とは言え、OS単体よりはるかに安い金額でPCが一台購入できてしまうのは魅力的。タブレットモードによる割りきった運用や、Windows 10をちょっと試してみたいという人にはまさにピッタリの製品と言えるだろう。