エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.449
2015.10.24 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
ASRock「Fatal1ty H170 Performance」 実勢売価税抜13,980円(2015年10月現在) 製品情報(ASRock)(マスタードシード株式会社) |
今回の主役である「Fatal1ty H170 Performance」(以下「H170 Performance」)は、Skylake世代におけるメインストリーム向けチップIntel H170 Expressを搭載するゲーミングマザーボードだ。主にターゲットとなるのは、ミドルレンジのカジュアルゲーマー。Haswell世代において、価格とスペックのバランスの良さから、売れに売れた鉄板モデル「Fatal1ty H97 Performance」の後継にあたる。前作では価格以上のスペック・機能が好感され、そのコストパフォーマンスの高さが絶賛された。
鉄板モデルの後継として、発売時から期待度が高かった「H170 Performance」。H170マザーとは思えない高耐久設計とバランスよい仕様から、店頭では“Z170キラー”という声も |
そもそもミドルレンジクラスの製品といえば、ハイエンドモデルに比べて信頼性や耐久性は多少妥協することになるのが一般的。ところが「H170 Performance」はその限りではなく、なんと電源周りには12,000時間耐久のコンデンサを備えた10フェーズ回路を搭載するという、ハイエンド顔負けの豪華仕様が採用されている。その他コンポーネントも独自品質基準「Super Alloy」に準拠する高品質パーツを選りすぐり、およそH170搭載モデルとは思えないハイレベルな耐久性を確保。マザーボード選びの要諦といえる信頼性に関しては、ミドルレンジを超える能力を持っていると言っていいだろう。
そして信頼性以外の面においても、「H170 Performance」はゲーミングマシンに求められる要素をしっかり網羅している。前世代ではオミットされていたが、高速ストレージ需要をカバーするため32Gbps転送の「Ultra M.2」を標準装備。ゲーミング環境に不可欠なサウンド機能には、進化した高音質オーディオ回路「Purity Sound 3」が搭載された。さらにマウスのポーリングレートを125~1,000Hzに調整できる「Fatal1tyマウスポート」を実装するなど、ゲーミングデバイスへの備えも万全だ。
価格を抑えたミドルレンジモデルながら、搭載機能はしっかりゲーミングマザーとしてのツボを押さえた仕様。ちなみにPCBは通常より奥行きが短いショート基板が採用されている |
ネットワークチップにはゲーミング定番のKiller NICではなくIntelチップを採用しているが、むしろ信頼性を重視する向きには好印象。USB Type-Cコネクタといったイマドキ仕様もカバーし、オールマイティに使える1枚に仕上げられている。ちなみにSLIには対応しないモデルだが、基本的にグラフィックス1枚挿しがほとんどであろうカジュアルゲーマーには影響なし。コスト削減の観点からも、実に絶妙な構成が選択されていることが分かる。
伝説的なプロゲーマーである、”Johnathan“Fatal1ty”Wendel氏”がデザインされたパッケージ。裏面には搭載機能や仕様が網羅されているため、購入前にチェックしておきたい |