エルミタ的一点突破 Vol.38
2015.10.27 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹(テストセッション)
概要をつかんだところで、評価サンプルを箱から取り出し、「風魔」の外観スタイルからチェックを開始しよう。
「風魔」はサイズオリジナルCPUクーラーとしては珍しく、2つのヒートシンクとヒートパイプで構成する”ツインタワー式”が採用されている。冷却ファンは標準で2基が搭載され、最大3基での運用が可能。エアフローの拡張性を備えた、サイドフロー型CPUクーラーだ。
放熱フィンに注目してみよう。アルミニウム製放熱フィンは「忍者四」等と同じく0.4mm厚。このチョイスは、サイズ曰く、ヒートシンクの剛性と熱伝導率を高める事ができるという。さらに細部を見ると、合計47枚で構成された放熱フィンは、幅約30mm(最大部)で片側が凸凹状にカット。これを交互に約2mmのフィンピッチで積み重ねることで、ヒートシンクを作り上げている。
これまでのサイズオリジナルCPUクーラーとは違い、ツインタワー形状を採用 | |
アルミニウム製放熱フィンは0.4mm厚。細くシャープな放熱フィンは、サイズオリジナルモデルの特徴でもある | |
放熱フィンは片側を凸凹形状にカット。これを1枚ずつ角度をつけながら交互に積み重ねられている。この点が従来のサイズオリジナルCPUクーラーとの違いであり、「風魔」最大のキモと言える部分だ |
CPUと接触する受熱ベースは、厚みのある銅製プレートを採用する。熱伝導率の高い素材を用いることで、CPUの熱を素早くかつ確実に吸い上げる。ベース部の厚さは最厚部で実測約19mm、最薄部でも約14mmあり、CPU接触面は実測約42×38mmだった。
受熱ベースプレートには6本のヒートパイプが貫通。素材は銅製で、腐食防止にメッキコーティングが施されている | |
受熱ベースプレートの上部ブロックはヒートシンクを模した凸凹に加工。マザーボードへの固定に使う「マウンティングバー」は、この上をクロスし、CPUクーラー本体をガッチリと支える |