エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.454
2015.11.20 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
ゲーミングマザーボードである「H170 GAMING M3」は、MSIの総合ユーティリティ「Gaming APP」によるお手軽なチューニングにも対応している。H170搭載モデルのためオーバークロックはできないものの、「ゲーミングモード」と「サイレントモード」の2モードは選択可能。いったいどういうシーンでスイッチするべきか、ベンチマークテストの「CINEBENCH R15」を使用して確かめてみよう。
ベンチマーク結果を比べてみると、クロックの変動幅が小さいこともあって大きな差はついていない。ただし消費電力では、低負荷環境で即座にクロックを落とす「サイレントモード」に軍配。「ゲーミングモード」は常時最高クロック付近に張り付く仕様のため、常にパフォーマンスが要求されるプレイ中にのみ使用するのがスマートだろう。動作モードはワンクリックでスイッチできることから、日常のシーンでは「サイレントモード」で動かすのがオススメだ。
「ENTHUSIAST GAMING」シリーズの最廉価モデルとして、1万円台で買える「H170 GAMING M3」は、とにかくコストパフォーマンスの高さが際立っている。しかも高速ネットワークに高速ストレージ、高音質オーディオといった、いわばゲーミング必須の要素はしっかり網羅。Skylake世代の魅力でもある最大32Gbpsの「Turbo M.2」やゲーマー向けネットワークのKiller NIC、多彩なエフェクトにも対応する「Audio Boost 3」と、「絶対に欲しい」と思わせる機能がちゃっかり揃えられているのだ。
1万円台と無理のない予算で買えるゲーミングマザーボードながら、ゲーマーが欲しがる機能はしっかり搭載。MSI製品特有の高耐久仕様も相まって、お買い得感の高いモデルになっている |
さらに8フェーズ構成による安心設計の電源回路や、軍事規格準拠の「ミリタリークラス5」コンポーネントといった、MSI製品ならではの信頼性も健在。拡張性やカスタマイズ要素では上位モデルに譲るものの、エンスーな機能を必要としないカジュアルゲーマーにとって、絶妙なバランスのパッケージにまとまっている。CPUのオーバークロックやSLIをしないという向きには、有力な選択肢になってくれそうだ。