エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.455
2015.11.21 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
デザイン重視の「805」は、フロントおよび両サイドに強化ガラスを採用。天板もアルマイト加工が施されたアルミニウム一枚板とあって、ほぼ密閉状態といえる。組み込む構成パーツによっては、冷却に少々不安を感じるのではないだろうか。ここからは「805」の冷却ファンレイアウトを解説していこう。
密閉状態は音漏れを抑えることで「静音」には有利。一方で通気性は必ずしも得意としないため、PCケース自体の冷却性能は気になるところだろう |
フロント部分には120mm口径または140mm口径ファンが最大2基搭載できるようになっている。内部からフロントパネル裏をのぞき込むと、そこには「フロントファンブラケット」が右側縦列に2本のハンドスクリューで固定。工具不要で取り外すと、プレートには2つ円形にカットされ、その四隅にはそれぞれ120mmまたは140mm口径ファン用のネジ穴が空けられていた。なおこの部分は、最大280mmサイズまでのラジエターが搭載可能。「805」の冷却機構では最も重要なポイントとなっている。
右側面2本のハンドスクリューで固定された「フロントファンブラケット」には、120 / 140mm口径ファン最大2基が搭載可能。280mmサイズラジエターのマウントにも対応する |
フロントパネルの密閉状態から懸念される吸気スペースだが、最大の取り込み口は底面にある冷却ファン増設スペースの通気口になるだろう。冷却ファンの有無に関わらず、底面は解放状態となり、ここから吸い上げたエアは、「フロントファンブラケット」とハニカム状にデザインされたフロントパネル(強化ガラスの内側)の間にできた約40mm幅の”トンネル”を通り、内部に送り込まれるエアフローが形成されている。
複数の冷却ファンが増設できるPCケースとは一線を画する「805」。標準搭載ファンともなれば、リアに1基のみの装備に留められている。
唯一、出荷時より装着されているのは、リア排気方向にマウントされた120mm口径ファン。LED非搭載のオーソドックスな25mmモデルで、PCケース内部に溜まった暖かい空気を外部に排出する重要や役割を担っている。ちなみにメーカーサイトには標準搭載ファンのスペックは一切開示されていない。なお冷却ファンのラベルには「Eco & High-sensitibity 5V Fan」の文字がプリントされていた。
標準装備品の25mm厚120mm口径ファン。詳細スペックは開示されておらず、ラベルには「DFS122512L」(DC12V / 2.2W)という型番が記載されている |