フロント寄りのボトム冷却ファン増設スペース

「フロントファンブラケット」に増設した冷却ファンの”空気の取り入れ口”の役割を果たす、フロント寄りボトム部。ここは単に通気口だけでなく、120mm口径ファン2基分の増設スペースとして利用できる。底面からこのポジションを確認すると、マグネットで簡単に着脱ができる防塵フィルタが装備されている部分だ。ここで問題になるのが、ケージタイプの2.5 / 3.5インチ共用シャドウベイの存在。ボトム部吸気口にかぶさるように搭載されたシャドウベイは、冷却ファン増設時、どこかに移動しなければならない。その「どこか」が、前出の「フロントファンブラケット」になる。

底面とマザーボードトレイ背面にネジ固定される2.5 /3.5インチ共用シャドウベイを取り外すと、120mm口径ファンが最大2基増設できる搭載スペースがあらわになる
	取り外した2.5 /3.5インチ共用シャドウベイは、「フロントファンブラケット」のHDDと刻まれたネジ穴に固定が可能。ブラケットには下段だけでなく上段にも固定用の穴がある。なおフロントの冷却ファンとはトレードオフの関係になる点には注意
2.5 /3.5インチ共用シャドウベイを「フロントファンブラケット」の下段にマウントすると、ボトム面には120mm口径ファン2基が搭載できるようになる
ボトム面に装着された、マグネット固定式の防塵フィルタ。容易な着脱方法はメンテナンス性が考慮されてのこと

設置条件に注意が必要な電源ユニット搭載スペース

オプションの電源ユニットはボトムレイアウトが採用されている。搭載面のボトム部には、ケージタイプの2.5 /3.5インチ共用シャドウベイがあり、さらに120mm口径ファンを2基増設した場合は、これらと場所を分け合う事になる。なお搭載可能とされる有効スペースは、出荷時の状態で公称220mmまで。ハイエンドクラスの大容量モデルにも対応できるだけの空間は十分確保できている。
　ちなみに電源ユニットの冷却ファンは、PCケース内部方向に設置するように設計されている。通常であれば外気を底面から取り込んでの排出が理想だが、フロント部分に吸気口が既に設けられている事から、強度の確保を優先した可能性がある。設置面の底板は塞がれているため、これには従うしかない。

電源ユニットはボトムレイアウトを採用。設置条件は冷却ファンがPCケースの内部方向になるため、斜めにカットされた補強用プレートには、ハニカム状に穴が空けられ、風の通り道が確保されていた

全8段の拡張スロット

拡張スロットは全8段仕様。ブラケットは通気口等は設けられていない、オーソドックスなスタイル。ブラックに塗装された拡張ブラケット金具は、シャーシ側にインチネジで固定されている。

マルチグラフィックス構成にも余裕をもって対応する、全8段の拡張スロット。固定にはハンドスクリューの採用は見送られ、一般的なインチネジが使われている