エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.466
2015.12.28 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
MSI「Z170A SLI Plus」 製品情報(MSI) |
メーカー各社ともにゲーミングモデルへの傾注が目立つ、Skylake世代のマザーボード。特に歴代の「GAMING Series」で豊富なノウハウをもつMSIは、ゲーミング分野におけるパイオニア的存在だが、実はそれら“看板モデル”以外のラインナップもかなり多彩だ。なにしろ同社がメインストリーム・ビジネス向けに位置づける「PRO Series」は、Intel 100シリーズ搭載モデルだけでも実に26モデル(グローバルモデル)を数える。その中におけるZ170搭載マザーボードの最上位モデルこそ、今回主役となる「Z170A SLI Plus」だ。
ド派手なゲーミングモデルをアレコレ見た後では逆に新鮮な、ブラックを基調としたシンプルデザイン。ヒートシンクなどの装飾も最小限、しかし欲しい機能はしっかり押さえられている |
高機能を求められるゲーミングモデルとは異なり、メインストリーム・ビジネス向けとなれば、よりコスト意識を重視するところ。事実「Z170A SLI Plus」も質実剛健なブラック基調のシンプルなカラーリングが採用されており、ヒートシンクなどの構造物も簡素なものだ。ただし仕様をチェックしてみると、必要な要素がしっかり押さえられた、バランスの良いモデルであることが分かる。
まず特徴となるのは、モデル名にあるようにSLIに対応する点だろう。Intel Z170はSLIに標準対応するチップセットながら、「PRO Series」の下位モデルでは不要な機能としてカットされているモデルが多い。さらにグラフィックスカードを装着するPCI-Express(x16)スロットには、ゲーミング向けの上位モデルと同等の“装甲スロット”「MSI Steel Armor」が採用されている点も要チェック。ゲーミングマシンへの採用も視野に、SLI構築に加えて重量級カードの組み込みも想定されているというワケだ。
マザーボードがシンプルなら、パッケージもまた簡素な質実剛健仕様。黒い外装にモデル名を白抜きで記載、背面では主要な搭載機能が解説されている |
また、ネットワークには信頼性に優れ低負荷なIntelチップのギガビットLANを搭載。32Gbps転送に対応する「Turbo M.2」を実装して高速ストレージの需要もカバーしつつ、USB3.1(Gen2) Type-Cを備えたイマドキ仕様なインターフェイスも用意されている。単なるコストパフォーマンスモデルでは難しい、オールマイティな付き合い方が期待できそうだ。