エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.466
2015.12.28 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
それではオーバークロック動作のモードを合わせ、3パターンのクロックにて「CINEBENCH R15」を使ったテストを実行する。低価格ながらお手軽に複数の手段でオーバークロックできる、「Z170A SLI Plus」の実力の一端をチェックしてみよう。
CINEBENCH R15(cb) |
動作クロックが上昇するごとに順当にスコアアップ、最大4.6GHzのOC動作時にはマルチコアで5%、シングルコアでは8%の差が開いている。CPUクーラーもLGA1150世代の純正ロープロクーラーながら、動作には特に支障なし。クーラーを高冷却タイプに換装してさらに倍率を上げれば、今以上のパフォーマンスアップは容易だろう。また、伸びしろはあまり大きくないながら、安全運転の範囲でオーバークロックしてくれる「OC GENIE 4」の使い勝手も悪くない。不安なく常用でOC動作をしたい場合は、積極的にこの機能を使っていこう。
ゲーマーの高い要求に応えるゲーミングマザーボードは、どうしても機能の充実に比例してコストが高くなりがちな点が悩ましい。そのため比較的安価なH170チップ搭載モデルも根強い人気を保っているが、そこで新たな対抗馬として注目したいモデルが「Z170A SLI Plus」だ。本来がメインストリーム・ビジネス向けのシリーズだけに派手さはないものの、Z170搭載モデルならではと言える、CPUの倍率変更、SLIや高速メモリのサポートといった、上位の拡張機能に対応している。ゲーミングマシンの構築にも十分に耐えられる、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言える。
メインストリーム・ビジネス向けながら、ゲーミングモデル匹敵の秀作マザー「Z170A SLI Plus」。Z170チップの機能を低コストに活かしたい、そんなミドルユーザーにピッタリな一枚になりそうだ |
さらに額面だけの対応だけでなく、軍事規格準拠の高い信頼性に代表される、マザーボード本来の必須要件はしっかりカバー。さり気なくゲーミング上位が採用する“装甲スロット”も装備していたりと、隙のないきめ細かな仕様も好印象だ。遠からず日本でも発売されるらしい「Z170A SLI Plus」。ミドルレンジ帯の注目マザーボードに、またしても新しい1枚が加わった。