エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.469
2016.01.20 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
トップパネルには、近頃のThermaltake製PCケースでは積極的に採用されている、大判の防塵シートを標準装備。マグネット固定式だけに着脱は容易で、付着したホコリやチリを簡単に除去できる。
防塵シートを外すと、シャーシ天板部分にはフロントからリアにかけて通気口を装備。出荷時では静音性が重視された密閉状態だが、フタを取り除くと冷却ファンおよび大型ラジエターが搭載できる。これについては後ほど詳しく解説しよう。
フロントアクセスポート背面から、リアにかけて大きくカバーするマグネット固定式防塵シート。使い勝手はすこぶる良好 | |
静音志向の「F31」だけに、標準状態では塞がれた状態。冷却の強化やラジエターの搭載を考慮し、取り外しができるように設計されている |
本体背面に回り、リアパネルをチェックしてみよう。まず上段右には標準搭載される120mm口径ファン、その左にはバックパネルI/Oの開口部。中段右には通気口と水冷ホース用のグロメット付きスルーホール、左には拡張スロットが積み重なる。そして最下段は電源ユニット搭載スペースで、大きくカットされている。
リアパネルを見る限り、電源ユニットをボトムレイアウトにした標準的な設計 |
今回の検証に用意した「Suppressor F31-Silent No Win」は、左側面が密閉された静音志向モデル。両サイドパネルの内側には、フロント開閉ドア同様の高品位「遮音材」を装着し、内部構成パーツからの駆動音を閉じ込める重要な役割を果たしている。なお左サイドパネルの拡張スロットに最も近い位置には、冷却ファン増設用の穴を装備。ハイエンドクラスのグラフィックスカードを搭載した場合など、熱処理に不安がある場合は、補助的な役割として120mmまたは140mm口径ファン1基が搭載できるようになっている。
本体をひっくり返し、ボトムパネルをチェックすると、ひときわ大きなフィルタが目に付く。フロントからリアまでほぼ全面にわたる防塵フィルタは、実測で幅約145mm、長さは約450mm。スライド着脱式で、組み込み設置後の状態でもメンテナンスがし易いように設計されている。なお、これを外すとシャーシ部には通気口があり、電源ユニットや冷却ファンが搭載できる。
左右のインシュレーター間のスペースいっぱいに幅を使い、フロントからリアまでほぼ全面をカバーする防塵フィルタ。前後どちらの方向にもスライド着脱できるようになっている | |
インシュレーターはプラスチック製。設置部の直径は実測約39mmで、高さは25mmだった |