禁断のカード解剖、水冷クーラー「WATERFORCE All in One」をチェックする

「GV-N98TXTREME W-6GD」最大の特徴である、オールインワン水冷「WATERFORCE All in One」はどのようなクーラーなのか。本項ではカードを分解して水冷ヘッドを取り外し、その機構を眺めてみよう。ちなみに改造が必要な水冷化キットは、リファレンスのブロアーファンを流用するハイブリッド仕様が定番のところ、こちらは純粋な水冷のみで冷却を行う仕組みになっている。
　さらにGTX 980 Ti搭載のハイエンドモデルには、「WINDFORCE 3X」を含め3スロット占有の空冷クーラーが珍しくないが、「GV-N98TXTREME W-6GD」はカード厚を2スロットに収めている。大掛かりなヒートシンクを必要としない、水冷モデルならではのメリットだ。

カバーを取り外すと、オールインワン水冷クーラー「WATERFORCE All in One」が姿を現す。水冷化キットの定番であるハイブリッド仕様ではなく、基板の主要部すべてを覆うフルカバータイプの水冷ヘッドだ
基板から取り外した水冷ヘッド。都合9個のネジで基板上に固定、約270mmのチューブでラジエターに接続されている
水冷ヘッドと一体化したポンプ。動作音は極めて静粛で、ケース内部に収めてしまえば音が気になることはないだろう
GPUコアだけでなく、周囲のメモリチップやMOSFETといった電源周りもまとめて冷却する、フルカバータイプ。電源フェーズの冷却部からは、ヒートパイプで受熱ベースへと熱を移動させている
冷却のキモとなる、銅製の大型受熱ベース。ヘッド内部にはクーラント液が充填され、ラジエターとの間を循環している
空冷仕様のクーラーとは異なり、「GV-N98TXTREME W-6GD」のクーラーカバーは純然たるカバー。唯一LEDモジュールのケーブルのみが基板と接続される