エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.475
2016.02.19 更新
文:GDM編集部 Tawashi
テストセッションの最後はベンチマーク実行中の消費電力を確認していこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、ベンチマーク時は最も高い値を記載した。
消費電力(W) |
アイドル時は43.5Wと非常に低い。CPUがフルに動作する「CINEBEHCN R15」では136W、さらにグラフィックスカードへの負荷が上がる「3DMark」や「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」実行時では約330Wまで上昇しているが、いずれも気になるレベルではない。「G-Master Hydro Mini-ITX」では電源ユニットにCoolerMaster「V750 Semi-Modular」が搭載されているが、購入後のストレージ系デバイス追加にも十分対応してくれるはずだ。
初心者からエンスージアスト向けまで、多彩なオリジナルPCを取り揃えるサイコムの中にあって、CPUとグラフィックスカードを独立で水冷化させた「G-Master Hydro」シリーズは、今や代表的な人気モデルへと成長した。デビューから数年を経た現在、成熟期に入ったシリーズ最新作「G-Master Hydro Mini-ITX」もまた、実にサイコムらしい完成度抜群のデュアル水冷マシンに仕上げられている。
「G-Master Hydro」シリーズの新作「G-Master Hydro Mini-ITX」。ゲーミングマシンとしての完成度はきわめて高い |
ATX、Micro ATXサイズのPCケースを採用した従来の「G-Master Hydro」シリーズに比べ、拡張性とトレードオフの関係とはいえ、大幅な省スペース化を実現。それでいて、GeForce系ハイエンドGPUを搭載したSkylake採用マシンとして、エンスーな自作派ゲーマーも十分唸らせるパフォーマンスは秀逸だった。
さらに高負荷時を含め、ノイズも36dBA以下と極めて優秀。正直に言えば、小型サイズからくる弊害を懸念していたが、数日間にわたる検証を進める毎に、それはまったくの取り越し苦労だった。
「設置場所を選ばないコンパクトな筐体に、高冷却で静音動作のハイエンドPCが欲しい」、そんな欲張りかつ贅沢な欲求を満たしてくれる「G-Master Hydro Mini-ITX」は、間違いなくオススメできる1台だ。