エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.480
2016.03.14 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
愛嬌たっぷりの外観スタイルをチェックした後は、PCケースの善し悪しが決まる内部構造をくまなくチェックしていく。NZXT待望のMini-ITX規格PCケースだけあって、どんな仕掛けが用意されているのか、実に興味深い。
内部構造チェックで先陣を切るのは、冷却ファンレイアウトだ。デザインを重視したPCケースだけに、湾曲したフロントパネルおよびトップパネルは、ほぼ塞がれた状態。とはいえ、いずれも両側面には通気口を設け、外気の取り込みと、内気の排出が効率良く行えるように設計されている。
「Manta」のエアフローレイアウト。デザイン的には密閉型PCケースだが、要所に通気口が設けられ、熱が籠もらないように設計されている |
フロントパネルの裏側には、2基の120mm口径ファン(27mm厚)が標準で搭載されている。膨らんだフロントパネルの両側面と下部には外気を取り込む通気口が設けられ、フレッシュな風を常時内部に送り続ける。なおマニュアルによると、標準で搭載される冷却ファンは「FN120 V2」とあり、カタログモデル「FN V2」のブラックインペラモデルのようだ。
トップパネル裏側にも、冷却ファン搭載スペースが設けられていた。標準では非搭載のトップ部は、120mmまたは140mm口径ファンが最大2基搭載可能。それぞれのネジ穴を用意し、任意で増設ができるようになっている。
筐体内部より、トップ部のファンスペースをチェック。Mini-ITX規格のミニタワーPCケースながら、ミドルタワーPCケース並の増設スペースが確保されている | |
トップパネルを取り外した状態。シャーシ部には120mmおよび140mm口径ファン用のネジ穴を用意。丸穴ではなく長方形にする事で、ポジションを前後に調整可能 |
フロントパネル裏同様、リア部にも120mm口径ファンが1基標準で装備されている。こちらもラウンド形状のブラックインペラファンで、マニュアルには「FN120 V2」の記載が確認できた。出荷時の状態では唯一の排気ファンで、構成パーツから排出された熱を、外部に逃がす役割を果たしてくれる。
フロント標準搭載ファン同様、型番は「FN120 V2」とあるリア排気ファン。ラウンド形状ファンが搭載されているのは珍しい | |
PCケース幅には余裕がないため、リアは120mmファンが搭載可能な最大口径。固定はよくあるテーパーネジで、ネジ穴はスライド可能(実測約35mmストローク)なスリットタイプが採用されている |