エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.480
2016.03.14 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、「Manta」を使い、実際にPCを組み込んでみよう。製品資料やマニュアルでは気が付かない点や、組み込みに際しての注意点、周辺クリアランスや作業のし易さおよびしにくさ等、気が付いた点を解説していく。なお組み込み手順は、おおよそマニュアルに準拠している。構成やパーツ特有の性格から順序を入れ替える必要があるかもしれない。
まずはMini-ITXマザーボードを搭載してみよう。170mm四方のマザーボードは、用意された搭載スペースにスッポリと収まる格好。特に右側にあるNZXTロゴがあしらわれたカバーの存在により、左右方向の”遊び”がほぼない。予めシャーシの開口部に固定するバックパネルI/Oに、ポートが引っ掛からないよう、ゆっくりと作業を進めたい。
マザーボードは、予め固定されているスタンドオフに、「Screw 6-32x5mm」4本でネジ留め。ちなみに使用するネジは、3.5インチHDD固定でも使用する共通のインチネジだ | |
マザーボード上部とシャーシトップ部までの距離は実測で約30mm程度。ミニPCなら及第点といったところ |
マザーボードを取り付けたところで、CPUクーラーのクリアランスをチェックしておこう。有効スペースはメーカー公表値で高さ160mmまで。Mini-ITX規格のマザーボードとは言え、イマドキはハイエンドPCが構築できる。これだけのクリアランスが確保できていれば、高冷却志向のサイドフロー型CPUクーラーが選択できるだろう。
実際にスペースを計測。額面通り160mmのクリアランスが確保できている |
次にグラフィックスカードを搭載してみる。「Manta」の拡張カード有効スペースは公称363mmとされ、よほどの事が無い限り、どんなモデルでも収納できてしまう。搭載テストには例によって、奥行きは270mmで2スロット占有デザインの旧世代グラフィックスカードを用意。もちろんなんの問題もなく、搭載する事ができた。
2スロット占有デザインの場合、若干気になるのは隣接するカバーとの距離。多くはVGAクーラーの冷却ファンと相対する関係にあるワケだが、カバー天板にはスリットを設け、約15mmの空間が確保できている | |
残りの空きスペースは実測で約60mm。有効スペースの公称363mmは最大値のようで、フロント部に標準搭載される冷却ファン(25mm厚)がある場合は、その分を差し引かなければならない |