変わりゆく僕たちの街「秋葉原」
ササキチは「メイド喫茶」にも造詣が深く、黎明期から足繁く通うこと15年。一時はどっぷりはまり、”かなりの額をつぎ込んだ”という。ちなみに
「でんぱ組.inc」のリーダー・相沢 梨紗さんが在籍していた店もお気に入りのひとつだった。
- 編集部
近頃の秋葉原について、どのように感じていますか。ここ数年でずいぶんと変わったように思いますが。
- ササキチ氏
とにかくラーメン屋さんばかりになりました(笑)。
- 編集部
飲食店は一時急激に増えました。秋葉原に来る人が増えれば、それだけ需要が増す事になる。
- ササキチ氏
ビルの経営者の心が折れてしまったんです。空きテナントが多くなり、これまで貸し渋っていた飲食業にも門戸を開くようになると、堰を切ったように一気に増えてしまった。さらに深刻なのが、ビルの老朽化問題。東日本大震災以来、耐震性にも注目され、取り壊しを余儀なくされるケースが今後増えていくはずです。つまり、ビル単位で老舗店舗が消えていく事を、すごく心配しています。
- 編集部
家賃も上がっているようですね。まぁ千代田区ですからねぇ。
- ササキチ氏
長らく空いている「リナックスカフェ」(カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店)を狙っている所もありますね。不動産情報もたくさん耳にします。
- 編集部
外国人観光客が増えた事も、秋葉原という街を大きく変えたように思います。
- ササキチ氏
いわゆる「爆買い」の観光客は、ツアーで組み込まれた決められたお店にしか来ません。ただ先日の「春節」では、様子が変わりました。メイド喫茶で中国の方を見かけるようになりました。近頃ではフリーで来日する外国人観光客が増えつつあり、これまで行かなかったようなスポットにも広がりを見せています。
- 編集部
今後、まだまだ秋葉原は変わっていくわけですね。
ササキチが思い描く、”理想郷・秋葉原”
- 編集部
いろいろ精力的に活動するササキチさん。ズバリその原動力となるものは。
- ササキチ氏
アキバに活動拠点を移し、サンコーレアモノショップで働き出した9年前、こんな奇抜な店員はいませんでした。サンコーレアモノショップや秋葉原は、それを受け入れてくれました。その恩返しがしたいのです。
- 編集部
「秋葉原交流会」もその一環ですね。
「秋葉原交流会」は、ササキチが実行委員代表を務める集合体。秋葉原の店舗交流を深めるべく立ち上げられ、定期的に会合が開催されている。なお前回はのべ98社、150人が参加するまでに大規模化している。
- 編集部
そもそもの目的はどこにあるのでしょう。
- ササキチ氏
横のつながりがある事はお話した通りです。それをもっと広く大きくしたいと思っています。「秋葉原交流会」の会合は持ち出しなので、常に赤字ですが(笑)。どれだけ秋葉原の役に立っているのか分かりません。ただみんな仲間なので、店舗の売上げにも貢献したいと思っています。