エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.481
2016.03.20 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
まず手始めに、「CINEBENCH R15」を実行してCPUパフォーマンスをチェックしてみよう。テストにあたっては、通常の動作クロックに加えて、UEFI上から簡易OC機能「EZ OC Mode」を有効にしたOC状態の両方を比較している。なお、メモリはDDR3-2400MHzモデルのみを使用した。
CINEBENCH R15 |
従来から動作クロックが向上したことにより、CPUパフォーマンスは順当にアップした印象だ。クロック自体の差はそれほど大きくないものの、クーラーの冷却性能向上も一役買っていると思われる。また、オーバークロックの影響も明確にスコアに現れており、特にシングルコアでは2倍以上の差が開いた。手間や知識いらずのお手軽さでパフォーマンスアップが狙えることから、性能重視なら積極的に利用してもよさそうだ。
続いては、主にグラフィックス面の性能を「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」でテストしよう。設定プリセットはDirectX 11モードの「標準品質」と「高品質」を選択、解像度は1,920×1,080ドットと1,280×720ドットの2パターンで計測を行った。
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク“標準品質(デスクトップPC / DX11)” | |
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク“高品質(デスクトップPC / DX11)” |
“高品質”の場合はさすがにフルHD環境でのプレイは厳しいようだが、“標準品質”であれば「やや快適」の2500以上を満たす。さらに解像度を調整すれば、3500以上の「快適」な環境でプレイすることも可能だ。
そしてゲームプレイにおけるメモリの違いも大きく、2,133MHzモデルとの比較で2,400MHzモデルは5~6%程度スコアを伸ばしていた。APUの性能をフルに発揮させる場合は、高クロック動作のメモリをチョイスしたい。
現行最速のAPUである「A10-7890K」とイマドキ仕様な最新マザーボードのタッグで、Socket FM2+世代の完成形マシンが出来上がる |
手頃な出費でそれなりのCPU・GPU性能がまとめて手に入るAPUマシンは、コストパフォーマンスの高さから、AMDファンを中心に根強い人気がある。サブマシンやセカンダリのゲームマシンとしては、まさに打ってつけな選択肢。設定次第でイマドキの3Dゲームも十分遊べる“最速APU”「A10-7890K」は、そうした可能性をさらに広げてくれるだろう。比較的前の世代のAPUを使っていて、次世代プラットフォームの到来が待ちきれないユーザーにとっては、十分検討に値する。
これまでのSocket FM2+マザーにはなかった、M.2スロットやUSB3.1ポートといった最新機能を網羅する「A88M-G/3.1」。できるだけこのプラットフォームと付き合うなら、こうした1枚が欲しい |
そしてその最速APUをフルに活かすためのマザーボードとしては、最新機能が揃った「A88M-G/3.1」のようなモデルが相応しい。高速ストレージや最新USB規格といった、これからのPCに必要な要素がしっかり網羅されている。まさにSocket FM2+世代の最終形態といったマザーボードで、このプラットフォームを長く使いたい向きには最適。ここは新たに登場した「A10-7890K」とタッグを組ませ、Socket FM2+マシンの完成形として運用してみよう。