エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.483
2016.04.09 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここからはドライブベイレイアウトを解説していこう。通常シャドウベイといえば、フロントパネル裏側が定番のポジションだが見当たらない。「ECLIPSE P400S」の場合、セパレート構造により下段部分はカバーに覆われている。そのフロント寄りのエリアに、ケージタイプのシャドウベイを用意。ワンタッチで着脱できる専用トレイは2段で、2.5インチSSDまたは3.5インチHDDが最大2台搭載できるようになっていた。
最近ではストレージの大容量化と共に、容量単価が下がっている事もあり、一見大胆にも思えるドライブベイレイアウトを採用するモデルが増えつつある。加えて無料オンラインストレージのサービスも多く、いざとなれば外付けでストレージを増やせばいい。データをとりまく環境の変化は、PCケースの設計にも少なからず影響を及ぼしている。
ケージタイプのシャドウベイは、フロントパネル寄り下部に装備。セパレート構造のカバーに覆われたエリアだけに、アクセスは右サイドパネルを外した状態で行う事になる | |
専用トレイはPhanteks製PCケースとの共通部品。3.5インチHDDは両サイドの「ハの字」に開くレバーでツールフリー固定。2.5インチSSDは底面4つの穴にネジ留めする仕組み |
マザーボードトレイの背面、CPUクーラーメンテナンスホールの下には、2台分の2.5インチ専用シャドウベイが用意されている。ブラケットタイプのシャドウベイは、以前検証した「Enthoo Pro M」等でも採用されている共通部品。2.5インチSSDは側面4本のネジ留め式で、ブラケットはシャーシ側に固定された4本の防振ブッシュ付きピンにセットする。
マザーボードトレイの背面にレイアウトされる、2.5インチ専用トレイ。近頃ケーブルの「裏配線」ならぬストレージを「裏搭載」するPCケースは多い | |
ブラケットはPhanteksの共通部品。シャーシからの着脱はツールフリー仕様で、扱い易さが考慮されている |
もしストレージ収納力に不満があるなら、オプションパーツを使う手がある。以前詳細レビューをお届けした「Enthoo Pro M」および「Enthoo Evolv ATX」用として昨年10月より取り扱いが開始されたオプションパーツ、HDD/SSDブラケット「PH-HDDKT_02」は、「ECLIPSE P400S」でも利用できるように設計されている。
場所はマザーボードトレイ右側の空きエリア。ここに最大4つ増設可能で、2.5インチSSDまたは3.5インチSSDが4台まで搭載できる。ストレージ容量が不足した場合、都度”買い足し”といった使い方でもいいだろう。
HDD/SSDブラケット「PH-HDDKT_02」は、マザーボードトレイ背面3本のハンドスクリューで固定。ドライブのコネクタは背面方向となり、トレイ側にネジ留めされたフタを外して使用する | |
フロント部標準装備の25mm厚冷却ファンとは干渉せずに搭載が可能。「PH-HDDKT_02」は収納棚を増やすイメージでドライブが増設できる |
熱分離設計によるセパレート構造により、ボトムレイアウトの電源ユニット搭載エリアはカバーに覆われている。右サイドパネル側からアクセスする電源ユニット搭載スペースは、奥行き270mmを確保。モデル選定に頭を悩ます事はまずないはずだ。
電源ユニット搭載スペースは、ボトム面に用意。同一フロアには2.5 /3.5インチシャドウベイがあるものの、奥行き270mmまで確保。底面には冷却ファンの吸気用通気孔があり、防塵フィルタも備えられている |