エルミタ的「編集部で使ってみた」
2016.04.13 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
「Harpe TL」は、全キーにブルーのバックライトLEDを内蔵している。輝度は50%と100%、明滅(Breathingモード)から選択できるほか、消灯することも可能だ | |
バックライトの輝度調節は、テンキー上の「2」と「8」をそれぞれ「Fn」キーと同時押しすることで変更できる | |
シンプルなボトムからのカット。滑り止めのゴム足を備えるほか、高さ調節用のチルトスタンドを装備している |
続いて、搭載するキースイッチについても触れておこう。「Harpe TL」は、中国のKaihua Electronicsが製造する「Kailhスイッチ」を搭載している。Cherry MXとは形状的な互換性のある、いわゆるCherry系コピースイッチの一種だ。
ちなみにコピーといってしまうと響きがよくないが、Cherry MXは1980年代に仕様が完成した、いわばスイッチ界のレジェンドのような存在。すでに特許は10年以上前に切れているため、これをベースにしたスイッチを設計することに法的な問題はない。特にKaihuaはこの手のスイッチメーカーとしては技術的な評価も高く、最近では「Razer Mechanical Switch」のOEM元としても一部で話題になった。自社ブランドのKailhスイッチについては、ほぼCherry MXと同等の打鍵感であり、Cherry MXユーザーにもよく馴染むスイッチと言える。
「Harpe TL」が搭載する、Cherry MX互換のKailhスイッチ。基本はCherry MX同等の打鍵感・性能をもっている。ちなみに届けられたサンプルは荷重約50gのKailh青軸(Blue Switch)モデルで、Cherry MX青軸と同じく入力音とタクタイルフィールが存在する |
また、Kailhスイッチの仕様については、アクチュエーションポイント(作動点)が1.9±0.4mmと公称されており、2.2±0.6mmの“Other mechanical switch”(要はCherry MX)よりやや浅めのポイントで入力される。リセットポイントも0.4mm(Cherry:0.7mm)とショート化されており、耐久性はCherry(5,000万回)を上回る6,000万回耐久を謳う。ただし通常の入力時に感知できるレベルではないため、基本的にCherry MXと同等という認識でよさそうだ。
バックライトLEDを透過する仕様のキーキャップ。厚みなどは最近のメカニカルキーボード相当のもので、特に変わった点はない |