エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.484
2016.04.15 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
スペック表により概要を掴んだところで、ここからは評価サンプルを箱から取り出し、外観スタイルからチェックを開始しよう。今回検証するのは、左サイドパネルがアクリル窓仕様の「Define Nano S – Window」だ。より静音性の高い窓無しタイプも魅力だが、自作市場でにわかにユーザーが増えつつある「DIY水冷」を駆使した”魅せるPC”の構築には、最適なモデルだ。
ドレスアップ要素を多分に含むPCの構築には好適な「Define Nano S – Window」が今回の主役。あくまで初見ながら、細部を眺める限り工作精度も既存のFractal Design製品同様 |
PCケースの顔にあたるフロントパネル。新作「Define Nano S」は、2014年末の発売以来、未だ色褪せない大ヒット作「Define R5」を受け継ぎ、フラットデザインを採用。ヘアライン調のフロントパネルには一切の装飾がなく、唯一上部中央がカットされ、LEDの発光が漏れるように細工されている。
またパネル裏面には「Define R5」同様、高密度吸音素材が敷き詰められている。駆動系構成パーツからの動作音を内部に閉じ込め、高レベルでの静音性が確保できるように設計されているのだ。
シンプルなフロントパネルは、指紋や汚れの付着が目立たない、ヘアライン調のマットブラック。見た目は「Define R5」を彷彿とさせる | |
裏面には静音性を高める高密度吸音素材を採用。なおフロントパネルは左右各3本のピンでシャーシに固定。下部を握って引き剥がすタイプ |
フロントパネルを取り外すと、シャーシ全面にわたる防塵フィルタが装備されていた。前面には2基の冷却ファンが固定できる仕様だが、精密機器には大敵なホコリやチリの侵入を、入り口から防ぐ役割を果たしてくれる。防塵フィルタはプラスチック製で、シャーシにはマグネット固定。付着した汚れを簡単に除去できる。
フロントパネルの大部分の面積をカバーする防塵フィルタ。通常は内部に隠れているものの、中央部にはFractal Designのロゴがさりげなくあしらわれている | |
プラスチック製の防塵フィルタは左側2つのツメが蝶番のような役割。右側の持ち手部分から左開きで着脱ができる。なおマグネットは右側のみ2個を装備 |
アクセスポートおよびスイッチ類は、フロントトップ部にレイアウトされる。中央の大きな丸いボタンはPowerスイッチで、左横の小さなボタンはResetスイッチ。右側2つのポートはUSB3.0で、左側2つのポートは音声入出力端子(ヘッドホン / マイク)だ。一見シンプルだが、そこは必要最低限。むやみにポート類を増やすと、内部引き回し用のケーブルの本数も増えてしまう。ごちゃごちゃした外観を嫌うFractal Designとあって、これ以上のポート数は不要という判断だ。
フロントトップのアクセスポートおよびスイッチ類。フロントパネルの着脱に影響されないよう、シャーシ側に固定されている |