エルミタ的一点突破 Vol.40
2016.04.28 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
最後に非接触型デジタル温度計を使い、ヒートシンク部のポイント別温度をチェックしておこう。こちらは定格動作時の高負荷状態30分経過後の状態を測定している。
高負荷状態30分経過時のポイント別温度計測結果(単位℃) |
熱源に近いヒートパイプ周辺の3つのポイントが最も高く、ヒートパイプの先端側が低くなる予想通りの温度分布。またフィンの両サイドを比較すると、ファンから吹きつけられる風により、熱が効率よく放熱されているためか温度に有意な違いは見られなかった。
サイズオリジナルCPUクーラーの新作トップフローモデル「KABUTO 3」。期待に違わず、良好な検証結果を目の当たりにする事ができた。サイズらしからぬ奇をてらわないスタイルながら、その高い冷却性能は、最新プラットフォームでも大いに安定したパフォーマンスを発揮してくれる。
「KABUTO 3」が最も得意とするのは、搭載スペースが限られたPCケースでの運用だろう。全高125mmは多くのPCケースで搭載が可能。放熱面積を広く設計できるサイドフロー型と遜色ない冷却能力から、新規導入のみならず、入れ替えニーズの要望に応える事ができるはずだ。
端午の節句を前に、3代目に進化した「KABUTO」シリーズ。トップフロー型CPUクーラーの底力を感じた新作だった。