エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.486
2016.04.30 更新
文:GDM編集部 池西 樹
BCLKによるオーバークロック動作を確認したところで、パフォーマンスへの影響を「CINEBENCH R15」を使い検証しておこう。
CINEBENCH R15(cb) |
TurboBoost機能を搭載するCore i5-6400では、定格状態でも最大3.30GHzまで動作クロックが引き上げられる。そのため、シングルコアは4.30GHzで約31%、4.60GHzで約39%、TurboBoostの効きが悪いマルチコアでもそれぞれ約39%、約45%とスコア向上率はやや低め。とは言え、その効果は非常に大きく、コストを抑えつつパフォーマンスを向上させたいなら「Hyper」シリーズは有望な選択肢となるだろう。
続いてBCLKによるオーバークロックにより、どの程度消費電力が増加するのか確認していこう。アイドル時は起動直後10分間放置した最低値、高負荷時は「CINEBENCH R15」実行時の最高値とした。
消費電力(W) |
倍率変更によるオーバークロックと異なり、C-Stateが無効になるBCLK調整では、コア電圧や動作クロックが常に一定のため、アイドル時でも4.30GHzで+13.1W、4.60GHzで+20.1W。Skylake自体の消費電力がそれほど大きくないため、個人的には許容範囲内だが、アイドル時の消費電力増が嫌なら、素直にKシリーズとIntel Z170の組み合わせをチョイスしよう。また高負荷時は4.30GHzで+29Wにとどまるのに対して、4.60GHzでは約2倍となる+63.3Wと一気に跳ね上がる。コア電圧調整によるマージンがそれほど大きくないことを考えると、BCLK調整のみに留めておくのもアリだろう。