エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.486
2016.04.30 更新
文:GDM編集部 池西 樹
現行のSkylakeでは最も動作クロックの低い、2.60GHz駆動のCeleron G3900Tでもオーバークロックに挑戦 |
続いてSkylakeでは最も動作クロックの低いCeleron G3900Tによるオーバークロックに挑戦。ローエンドモデルということで、あまりマージンはないのではと考えていたが、こちらもBCLK調整だけでBCLK 155MHz / 4.05GHzまでは安定動作が可能。さらに電圧を1.375Vに設定すると、BCLK 165MHz / 4.30GHzで動作させることができた。ベンチマーク時の温度も最高で75℃と低く抑えられており、リテールクーラーで十分運用可能だ。
Celeron G3900TはTurboBoost機能に非対応のため、動作クロックは800MHz~2.60GHzまで | BCLKのみを設定した場合は4.05GHzまで。コア電圧はCore i5-6400と同じ1.168Vに設定されていた |
コア電圧を1.375Vに設定すると4.30GHzまで安定動作 |
続いて、オーバークロックによるパフォーマンスへの影響を「CINEBENCH R15」を使い検証しておこう。
CINEBENCH R15(cb) |
TurboBoost機能に対応しないCeleron 3900Tでは、クロックの違いがリニアにスコアに反映され、4.05GHz駆動で約50%、4.30GHz駆動で約55%と大幅にスコアが向上。特にシングルコアテストではキャッシュ容量3倍のCore i5-6400を大きく上回る性能を発揮する。
続いて消費電力の違いを確認しておこう。なお各数値の取得条件はCore i5-6400と同じにした。
消費電力(W) |
4.05GHzではアイドル時は+4.5W、高負荷時でも+13.5Wに留まり、パフォーマンスとのトレードオフなら十分許容できる範囲。一方、電圧を1.375Vに設定した4.30GHzではアイドル時でも+19.5W、高負荷時には+30.9Wで、このクラスのCPUとしてはなかなかインパクトのある数字。Core i5-6400以上に電圧上昇の効果も薄いことから、無理にカツ入れするよりは標準電圧設定のままオーバークロックを楽しむのがいいだろう。