エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.488
2016.05.11 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
Thermaltake「Smart DPS G 750W Gold」(型番:SPG-750DH3CCG) 市場想定売価税抜15,800円前後(2016年5月13日発売) 製品情報(Thermaltake / 株式会社アスク) |
本来は物言わぬ静かなるパーツである電源ユニットの“見える化”を実現した、スマート電源の「Toughpower DPS」シリーズを検証したのは2年以上前のこと。実際のパフォーマンスが見えにくいカテゴリのパーツにあって、リアルタイムモニタリングが可能という先進的な機能は、非常に印象的だった。その後もThermaltakeは、ユニークなこの機能をさらにブラッシュアップ。クラウド連携が可能な新機能「Smart Power Management」(SPM / スマート電源管理機能)に進化させた。
従来のスマート電源を発展させた、クラウドベースの新機能「Smart Power Management」。ソフトウェアはPC版だけでなく、クラウド版とスマホ用アプリをラインナップ。遠隔地から電源とシステムの状況が把握できる |
32bitマイクロコントローラと専用ソフトウェアで構成される「SPM」は、消費電力や電力効率、ファン回転数からCPU・GPUの負荷状況に至るまで、電源ユニットとシステムのモニタリングに対応する。ソフトウェアは従来のPC版だけでなく、新たにクラウド版とモバイル版もリリース。たとえ外出先からであっても、手持ちのスマートフォンでシステムの状況をチェックできるというワケだ。
対応製品は、80PLUS GOLD認証の「Smart DPS G Gold」シリーズのほか、80PLUS BRONZE認証モデル「Smart DPS G Bronze」、80PLUS PLATINUM認証モデル「Smart DPS G Platinum」、さらに80PLUS TITANIUM認証を取得した最上位モデル「Toughpower DPS G RGB 1250W」をラインナップ。ニーズや予算に合わせて、幅広い選択肢からチョイスできる。
Smart DPS G Platinum | Toughpower DPS G RGB 1250W |
今回の主役となる「Smart DPS G 750W Gold」は、80PLUS GOLD認証を取得した「Smart DPS G Gold」シリーズの750Wモデルだ。最大91%の電力変換効率を誇る高効率設計の製品で、+12V出力はシングルレーン設計の62Aというパワフル仕様。ハイエンドグラフィックスカードのマルチGPU構成でも、問題なく構築できるハズだ。
ケーブルは、主要ケーブル以外を着脱式としたセミモジュラータイプ。冷却機構にはPWM制御に対応した140mm径のダブルボールベアリングファンを実装し、負荷が30%以下の場合はファンが回転しないセミファンレス機能「Zero Fan mode」も搭載。スマート監視機能「SPM」と相まって、実にイマドキな仕様の電源ユニットに仕上がっている。
本体と同じコンセプトカラーを採用する、「Smart DPS G 750W Gold」のパッケージ。表面では7年間の長期保証をアピール、背面にはモニタリング用ソフトの解説が記載されている |
さらに内蔵する液体電解コンデンサには、すべて日本製の高品質コンデンサを採用。長期間の安定動作を可能にする高耐久設計で、MTBFは120,000時間を誇る。また、「Smart DPS G 750W Gold」はメーカー保証も7年間と数あるパーツの中でもかなりの長期保証で、同シリーズのTITANIUM認証モデルに至っては実に10年保証が提供される。この異例ともいえる保証期間の長さからも、“スマート電源”を謳うこのシリーズがただの色モノでないことが分かるだろう。