エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.488
2016.05.11 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
最後は実際のゲームプレイ時を想定し、「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」のベンチマークテストを実行する。設定プリセットはDirectX 11モードの「最高品質」にセット、GTX 980 Tiの機能である「Dynamic Super Resolution(DSR)」を有効にした上で、3,840×2,400ドットの解像度で検証を行った。
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」による各電圧の変化 | |
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」による各電圧の最大/最小/平均値 | |
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」実行時の消費電力推移 |
4K解像度をSLIで遊ぶという贅沢なプレイを想定したテストで、消費電力は最大600Wを超える強力な負荷がかかることになった。それでもすべての電圧値で定格を下回るシーンはみられず、変動値は+12Vで0.141V、+5Vで0.031V、0.016Vときわめて小さい。ベンチマーク時のファン回転数も静粛で、強力な負荷がかかっても静音かつ安定した動作を実現している。
かつてThermaltakeが先鞭をつけた、電源ユニットの“見える化”は大きな進化を遂げた。単にデスクトップ上から挙動が分かるといった機能にとどまらず、クラウドやモバイル端末を駆使してどこにいてもシステムの状況が把握できるという、新しいステージに入っている。サーバーを複数台運用するなど、よりエンスーなマシン運用を行っている自作マニアにとっては、特に興味深い機能に映るハズだ。(要不要はともかく)電源を介して他のユーザーと繋がるといった、これまで考えたこともなかった機能も出現。スマホを片手に自宅のマシンが自由に動かせるのも、そう遠い話ではないのかもしれない。
電源ユニットとしての性能は硬派を貫きつつ、スマート機能をさらに進化させた「Smart DPS G 750W Gold」。動作はド安定、そしてどこにいても動きが分かるという新世代の注目モデルだ |
そしてそんなスマホ時代さながらの便利機能に加えて、「Smart DPS G 750W Gold」は電源ユニット本来の性能も忘れていない。最高レベルの負荷をかけてもまったく揺るがない、鉄壁の安定性を見事に兼ね備えている。すでに国内発売の時期も近いと聞く現在、唯一残念な点を挙げるとすれば、ソフトウェアの中華フォントくらいだろうか。修正されればいいなと考えつつ、新時代を迎えたデジタル電源の発売を待とう。