グラフィックスカードを搭載してみる

マザーボードをマウントしたところで、次にグラフィックスカードを搭載してみよう。ちなみに自作PCの「正しい組み込み手順」を考えた場合、このタイミングでのグラフィックスカード搭載はあまりよろしくない。本来であればできる限り作業スペースが確保できる状態で大型CPUクーラーや、水冷ヘッドを取り付けておきたい。マザーボードに対して垂直方向に挿し込むグラフィックスカードは、CPUソケット周辺のエリアの空間を狭める事になる。

Antec「P9」のグラフィックスカード搭載エリア（HDDケージを取り外した状態）。標準搭載のフロント120mm口径ファンは、グラフィックスカードに対し水平方向に外気を送り続けるエアフロレイアウトが構築できている

ちなみに筆者の場合、主要部分の配線をこのタイミングで終わらせてしまう。特に左上に位置するATX12V用コネクタのケーブルが短い場合、グラフィックスカードのスロット付け根部分に通す事がある。作業順を間違うと、せっかく取り付けたグラフィックスカードを一旦取り外す面倒に遭遇する。

搭載テストには、以前詳細検証をお届けしたGIGABYTE「GV-N960G1 GAMING-4GD」をチョイス。3連ファン仕様「WINDFORCE 3X」搭載のハイエンド志向モデルだ

グラフィックスカードの有効スペースは、最大430mmとされている。ただしこの数値はフロントパネル横に位置するHDDケージの上段部分を取り払った場合。HDDケージをフル活用するならば、実測で長さ約300mm程度までのグラフィックスカードに留める必要がある。とは言えATXミドルタワーPCケースとしては十分な空間が確保できているとみるべきだろう。

隣接するHDDケージと共存させる場合は長さ300mm以下のカードを選ぼう

なお搭載テストで使用したグラフィックスカードの長さは311mm。カードを斜めにしたり、物理的に干渉する部分を避けながらギリギリで収める事ができた。カードデザインにより突起部がHDDケージにぶつかる可能性があるため、無理のない範囲でパーツ選定をしてほしい。