エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.494
2016.06.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからは各種ベンチマークソフトを使ったパフォーマンス検証を行う。まずは「Windowsエクスペリエンスインデックス」のスコアを「WinSAT Viewer」にて計測。プロセッサの基本性能を簡単に確認しておこう。
Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT) |
最もスコアの低い「グラフィックス」でも5.4ポイント、それ以外はいずれも6.0ポイントを超え、一般的な操作であれば十分なパフォーマンス。さすがにCeleron G3900T(以降G3900T)と比較するといずれも後塵を配するものの、その差は最大でも0.8ポイントしかなく健闘しているといっていいだろう。
続いて、定番のCGレンダリングソフト「CINEBEHCN R15」を使い、CPUコアの性能を確認していこう。テストはシングルコアとマルチコアの2種類を選択している。
CINEBENCH R15(cb) |
シングルコアのスコアはG3900Tの3割強しかなく、1コアあたりのパフォーマンスはかなり低調。シングルスレッド中心の高負荷な処理はやや厳しい印象だ。一方、マルチコアでは4コアの効果もあり6割強までスコアが改善。最新のOSやアプリケーションの多くはマルチスレッドへの最適化が進んでおり、一般的な操作でその性能差を感じるシーンはそれほど多くないはずだ。
次にグラフィックス系ベンチマークを使い、GPUコア性能を中心に検証を進めていこう。まずは定番の3Dベンチマークソフト「3DMark」のスコアから。なおオンボードグラフィックスということを考慮して、テストプログラムには「Sky Diver」を選択している。
3DMark:Sky Diver |
ローエンドとは言えGPUが大幅に強化されたSkylakeとの比較では、Graphicsスコア、総合スコアとも約6割前後とやや厳しい結果。消費電力を抑えつつ、オンボードグラフィックスにもこだわるなら、TDP35WのSkylake「T」シリーズがオススメだ。ただし、以前検証したCeleron G1820Tとの比較では、約8割と健闘。省電力SoCでも、グラフィックス性能は着実に進化していることがわかる。
続いて実際のゲームシーンを考慮した3Dベンチマークとして、オンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」のスコアを確認していこう。テスト条件はグラフィック設定を“標準品質(デスクトップPC)”、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類を選択して計測を行っている。
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク |
オンボードグラフィックスには少々荷が重いベンチマークソフトだが、1,280×720ドットで“ふつう”を獲得。さすがに1,920×1,080ドットでは“設定変更が必要”となるが、何とか遊べるレベルまで性能が引き上げられているのは評価できる。またG3900Tとの比較では、いずれも約5割前後とその違いを見せつけられる結果となった。
グラフィックス系ベンチマークのラストは「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」だ。テスト条件はグラフィック設定を“標準”、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類を選択して計測を行っている。
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン |
1,920×1,080ドットではグラフィックス設定を落としてもコマ落ちがひどくゲームプレイは難しい。しかし、1,280×720ドットでは“標準”設定で“やや重い”判定、さらにグラフィック設定を“低品質”にしてやれば“普通”までスコアが改善し、ライトなプレイなら問題なくできるだろう。