エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.498
2016.07.19 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
ここからは「MasterAir Maker 8」の冷却性能を、ベンチマークテストにより明らかにしていく。空冷最上位を狙う製品だけに、検証用のCPUにはコンシューマ向けでは最上位のCore i7-6950Xを用意。さらにマザーボードのオーバークロック機能により、4.10GHzまでオーバークロックした状態でも計測を行う。ちなみにストレスツールは「OCCT 4.4.2」で、冷却ファンの回転数はマザーボードのオート設定を使用した。なお検証環境の詳細は以下通り。
まずはCPUの温度から確認していこう。アイドル時は起動直後10分間放置した際の最も低い温度、高負荷時は「OCCT 4.4.2:CPU」を“Infinite”にて実行し、30分経過した時点での温度をそれぞれ採用している。
CPU温度(室内温度24.8℃) | |
消費電力 |
省電力機能が無効となる4.10GHzでは、アイドル時でも消費電力が約10W増加しているものの、その差はわずか2℃。温度も常に40℃以下で推移し、10W程度の違いはまったく問題にならない。
また高負荷時でも定格ではほぼ59℃で安定。負荷が上がる瞬間の最高値も63℃までしか上がらず、冷却性能になんら不安はない。さらに圧巻なのが消費電力が120W以上も増加する4.10GHz駆動時の結果。スパイク値では最高87℃を計測したものの、こちらも概ね80℃未満で推移し、動作も安定。「MasterAir Maker 8」を使えば、Broadwell-Eのオーバークロックも十分実用的だ。