エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.503
2016.08.02 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ASRock「X99 Taichi」 市場想定売価税抜30,000円前後(7月22日発売) 製品情報(ASRock) |
ハイエンド志向の製品が多いIntel X99 Expressマザーボード。特にBroadwell-Eに合わせてリリースされた製品ではその傾向が強いなか、ASRockではコストパフォーマンスに注力した新モデル「X99 Taichi」をデビューさせた |
高性能かつ高機能な製品をリーズナブルに提供することで、これまで順調にシェアを伸ばしてきたASRock。近頃ではウルトラハイエンドやエンスージアストモデルのラインナップを拡充していたが、今年のCOMPUTEX TAIPEIでは“原点回帰”。性能・品質・価格すべてにおいてバランスの取れた“オールラウンダー”として、コストパフォーマンスモデル「X99 Taichi」をデビューさせた。
基板下側には、「Taichi」の語源となる、“太極図”をモチーフにしたロゴが大きくデザインされる |
電源回路は、Intel X99 Expressチップでは最高峰となるデジタル制御の12フェーズ回路を搭載。また放熱効果の高い2オンス銅層を含む8層PCBや、Super Alloy準拠の高品質コンポーネントを採用することで、安定性とオーバークロック耐性を向上。さらにメタルプレートで保護されたPCI-Express3.0(x16)スロット「Steel Slot」、オーディオ回路・リアインターフェイス周りを保護するシールド機構「I/O Armor」、湿気に強い高密度基板「High Density Glass Fabric PCB」などの独自仕様により、耐久性も高められている。
「Steel Slot」や「I/O Armor」など、近頃のトレンド機能はほぼすべて網羅 | |
「X99 Taichi」の派生モデルとして「Fatal1ty X99 Professional Gaming i7」も発売中。ゲーミング機能に特化したPCを構築するならこちらがオススメだ |
続いて拡張性に目を向けると、2スロットの「Ultra M.2」(32Gbps)や、2ポートのUSB3.1(Type-A / Type-C)、Intel製チップによるデュアルギガビットLAN、IEEE 802.11ac無線LANなど充実した構成。加えて1.5Aまで出力できる水冷ポンプ向けピンヘッダや、NVIDIA GeForce GTX 1080 / 1070向けの「SLI HBブリッジ」が付属するなど、現行必要とされる機能はほぼすべて網羅。コストパフォーマンスモデルとは言え、実際の運用でハイエンドとの違いを感じることはほとんど無いだろう。
基板と同じく、“太極図”をイメージしたロゴが大きくデザインされたパッケージ | |
Pascal向けの「SLI HBブリッジ」に加え、2-Way用と3-Way用の計3種類のSLIブリッジが付属する |