エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.503
2016.08.02 更新
文:GDM編集部 池西 樹
DDR4-3200MHz対応のG.SKILL「F4-3200C16Q-16GRKD」を使い、メモリクロックによるパフォーマンスの違いを計測 |
LGA2011v3プラットフォームでは、クアッドチャネル対応による広大なメモリ帯域も魅力のひとつ。さらに「X99 Taichi」では、8層基板やメモリ回路の最適化、金メッキpinの採用により、高速メモリへの対応が謳われている。そこで、今回は3200MHz動作のG.SKILL「F4-3200C16Q-16GRKD」を使い、高クロックメモリによる効果をチェックしてみることにした。
DDR4の定格となる2133MHz駆動時。レイテンシは15-15-15-35 | XMP 2.0プロファイルによる3200MHz駆動時。レイテンシは16-16-16-36へと若干緩めに設定されている |
Sandra 2016:メモリ帯域(GB/秒) | |
Sandra 2016:メモリレイテンシ(ns) |
クアッドチャネルに対応するLGA2011v3プラットフォームでは、2133MHz駆動でも帯域幅は約45GB/secと良好なスコア。さらに3200MHz駆動では約54GB/secへと2割近く上昇。レイテンシも低減されており、オーバークロックメモリの効果はかなり大きいことがわかる。マルチスレッド処理ではCPUもさることながらメモリ帯域も重要。予算に余裕があれば、なるべく高速なメモリを用意したい。
Intel Core i7-6950Xには、3.6GHz、3.8GHz、4.0GHzの3種類のプリセットが用意されていた |
次に、UEFIの「Load Optimized CPU OC Setting」に用意されているプリセットを使い、CPUのチューニングに挑戦していくことにしよう。今回は登録されている3種類のプリセットすべてを選択し、「OSの起動」と「CINEBENCH R15」が完走できるのか確認している。
Turbo 3.6GHz設定時。コア電圧は1.131Vで、定格時からは+0.041V | Turbo 3.8GHz設定時。コア電圧は1.200Vで、定格時からは+0.110V |
Turbo 4.0GHz設定時。コア電圧は1.239Vで、定格時からは+0.149V |
今回検証に使用したCPUでは、いずれのプリセットでも「OSの起動」「CINEBENCH R15」とも問題なく動作。テスト中に不安定な挙動を示すこともなく、冷却さえシッカリとしてやれば十分実用することができるだろう。ちなみにTurbo 4.0GHz駆動時でも3200MHzにて安定動作でき、オーバークロックによるメモリ周りへの影響もないようだ。