エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.504
2016.08.05 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「ZOTAC GeForce GTX 1070 AMP Extreme」 (型番:ZTGTX1070-8GD5AMPEX01/ZT-P10700B-10P) 実勢売価税込59,000円前後(2016年8月現在) 製品情報(ZOTAC International / 株式会社アスク) |
エルミタ初登場となるGeForce GTX 1070は、NVIDIAの最新アーキテクチャPascalを採用するハイエンドGPU。コアは上位モデルGeForce GTX 1080と同じ「GP104」だが、差別化のため内部モジュール「GPC」(Graphics Processing Cluster)を1基無効化。これによりCUDAコア数は2,560基から1,920基へと削減されているものの、GeForce GTX 970からは最大2倍以上、先代のハイエンドGeForce GTX 980 Tiとの比較でも優位な性能を発揮するという。
「GP104」コアを採用するGeForce GTX 1070。ビデオメモリはGDDR5Xではなく従来通りのGDDR5を搭載する |
また内部モジュールの無効化により、消費電力は180Wから150Wへと大幅に低減されているのも特徴。現在ミドルレンジクラスのグラフィックスカードを使用している人でも、無理なくアップグレードすることができる。その他、製造プロセスは16nm FinFET、動作クロックはコアベースクロック1,506MHz、ブーストクロック1,683MHz、メモリクロック8,008MHz、メモリバス幅256bitで、ビデオメモリはGDDR5 8GBを搭載。また電圧ごとにコアクロックをきめ細かく制御する最新クロック調整機能「GPU Boost 3.0」に対応し、Maxwell世代よりブースト時の高クロック動作が期待できる。
今回の主役である「ZOTAC GeForce GTX 1070 AMP Extreme」(以下「GTX 1070 AMP Extreme」)は、ZOTAC最上位「AMP Extreme」シリーズに属するGeForce GTX 1070グラフィックスカード。VGAクーラーにはこれまでと同様、3連ファンを実装する3スロット占有の巨大クーラー「IceStorm」を標準装備。さらにカーボン素材を組み合わせたファンカバーとメタル製の頑強なバックプレートで構成される「Carbon ExoArmor」を身に纏うその姿はフラッグシップにふさわしい風格を漂わせている。
3スロットを専有する巨大3連ファンクーラー「IceStorm」。ファンカバーの一部には振動軽減効果もあるというカーボン素材を採用する | |
冷却ファンは独自形状インペラの90mm「EKOファン」。またファンカバーにはLEDライティング機能を備える | 基板裏面から側面にかけて保護するメタル製のバックプレートを標準装備。組み込み時にヒートシンクや基板を傷つける心配はない |
もちろん基板もZOTACオリジナル設計。電源回路はリファレンス(4+1フェーズ)の2倍となる8+2フェーズ構成で、補助電源コネクタも8pin×1から8pin×2へと増強。さらにGPUへの電源供給をリアルタイムに制御する「Power Boost」により、オーバークロック耐性を高めている。その他、発光パターンやカラーを変更できるライティング機能「Spectra」や、アイドル時にファンの回転を止めるセミファンレス機能「FREEZE」など、イマドキのグラフィックスカードのトレンドはすべて凝縮されている。
高品質コンポーネントによる8+2フェーズ電源回路を搭載 | 150Wまで供給できる8pinコネクタが追加され、大幅な電力増加にも耐えられる |
動作クロックは、コアベースクロック1,632MHz(リファレンス1,506MHz)、ブーストクロック1,835MHz(同1,683MHz)、メモリクロック8,208MHz(同8,008MHz)のオーバークロック仕様。メモリはGDDR5 8GB、バスインターフェイスはPCI-Express3.0(x16)、出力インターフェイスはDualLink DVI×1、HDMI2.0b×1、DisplayPort1.4×3の5系統を備え、4画面の同時出力に対応する。
ZOTACのコーポレートカラーに彩られたパッケージ。サイズは実測で430×100×290mmとグラフィックスカードとしては非常に大柄 |