エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.506
2016.08.12 更新
文:GDM編集部 Tawashi
Fractal Design製PCケースを使ったカスタマイズはサイコムの十八番。今回採用したのは、大人気PCケース「Define R5」だ |
「G-Master Hydro-X99 II」の概要を大まかに掴んだところで、BTOのベースとなるPCケースから詳細を確認していこう。
自作PC市場で絶大な人気のFractal Design「Define R5」。2014年12月のデビュー以来、未だに売れ続ける説明不要のロングセラーモデルで、サイコムがラインナップするBTOでも多数の採用実績を誇る。
フルフラットなデザインを採用するフロントパネルには開閉ドアを装備。冷却性能と静音性能を極限まで突き詰めた「G-Master Hydro-X99 II」には最適なPCケースと言える。なお、検証機では左サイドにクリアパネルを採用した「Define R5 Black Pearl Window side panel」が選択されている。
遮音効果のあるドアは、蝶番を付け替えることで開閉方向が変更できる「デュアルサイドマウンティング」を採用する | |
左サイドにクリアパネルを装備した「Define R5 Black Pearl Window side panel」を採用 |
トップ部に装備される3枚の遮音パネル「ModuVent」のうち2枚を取り外し、140mm口径ファン「Dynamic GP14 140mm」とCPUクーラー用のラジエターを装着。マグネットにより簡単に着脱できる、サイコムオリジナル防塵フィルタが装備されている。
3基分の冷却ファン増設に対応しているトップ部分。リア寄りの2カ所を使用するため、サイコムでは特注の防塵フィルタを装着している |
次に内部構造の詳細を解説しよう。まずは最大のトピックとなる、Core i7-6800Kと検証機に搭載されていたGeForce GTX 1080のデュアル水冷システムだ。
CPUの冷却を担当するAsetek「550LC」は、サイコムのBTOで数多くの採用実績がある、いわば鉄板のオールインワン水冷クーラー。ポンプ一体型ウォーターブロックには、熱伝導率に優れた銅製コールドプレートを採用し、受熱能力をアップ。さらにラジエターにはENERMAXの120mm口径PWMファン「UCTB12P」を搭載。500~1,500rpmのワイドレンジに18dBA以下という静音性が特徴だ。
なお、CPUはBroadwell-EからCore i7-6800Kのほか、Core i7-6850K、Core i7-6900K、Core i7-6950X。さらにBroadwell-EPからXeon E5-1620 v4、Xeon E5-1650 v4、Xeon E5-1660 v4が選択できる。(※選択パーツは2016年8月現在)
CPU用のオールインワン水冷クーラー「550LC」。近日取扱いがスタートする新型のポンプ一体型水冷ブロックは、サイコムオリジナルをアピールするロゴが新たにホワイトLEDで発光する |
グラフィックスカードの冷却を担うのは、Asetek「740GN」だ。さらに標準構成のファンはENERMAX「UCTB12」だが、Noctua「NF-F12 PWM」にカスタマイズ可能。グラフィックスカードもGeForce GTX 1070のほか、GeForce GTX 1080やGeForce GTX TITAN Xを選択することができる。
また今回から新たに採用されたのが専用パーツ「カードキーパー」だ。PCIスロットのネジ穴を利用し、重量級グラフィックスカードをガッチリと支える。これをすべての「G-Master Hydro」シリーズで標準搭載させている。
海外から取り寄せた「カードキーパー」。サイコムでは水冷版GeForce GTX GTX1070 / 1080に合わせて水冷用チューブの部分を加工して取り付けている |