主力のPCケースをはじめ、電源ユニットやCPUクーラー、ケースファン、さらに最近ではカスタム水冷パーツにも注力。精力的に展開を続けている
Thermaltake Technology (本社:台湾)、そのキーマンとも言える開発担当者の来日に合わせ、国内正規代理店
株式会社アスク(本社:東京都千代田区)協力のもと、話を聞く機会を得た。今後の展開など、気になる動向をズバズバ質問してみる。
今回インタビューに応じてくれたのは、Product Marketing Dept.Section Leader Alvin Kao氏。Thermaltakeでは主力製品のPCケース、冷却関連、電源ユニットを“Key3”と呼ぶが、Alvin氏はそのトップを務める人物。さらに、日本市場のマーケティングを担当するIntegrated Sales & Marketing Communicationの江崎 英樹氏にも参加頂き、Thermaltakeが注力するDIY水冷「Pacific」シリーズを中心に、今後の展開について聞いた。
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Alvin Kao氏。冷却関連製品を中心に、PCケースや電源ユニットを含めた全ての製品開発を統括する |
江崎 英樹氏。普段は台北に在住。主に日本市場のマーケティングを担当しており、今回は通訳を務めてくれた |
想像以上だった人生初の「秋葉原」
- 編集部
はじめに、Alvinさんの経歴からお聞かせください。
- Alvin氏
以前はLeadtekでグラフィックスカードを、MSIではマザーボードの製品開発を担当していました。その後、Thermaltakeに入社して6年になります。最初の2年は電源ユニットを担当。現在は冷却関連の開発や設計、各地域の市場分析までを任されています。
- 編集部
なぜThermaltakeを選んだのでしょうか。
- Alvin氏
上司に対しても気にせず意見を言える自由な社風が気に入りました。社長のKennyが自ら開発に携わり、普段からスタッフの意見を積極的に取り入れる環境も他社にはないと感じています。彼は毎日、あらゆるジャンルの製品開発担当スタッフと会議をしているんですよ。
- 編集部
では、来日の目的を教えてください。
- 江崎氏
僕は日本担当なので、3カ月に1回程度は来日しています。その際、レポートを提出し本社へフィードバックしますが、文字や言葉で伝えることには限界があります。製品開発のトップに直接日本市場を見て欲しかった。そこで今回はAlvinに同行してもらいました。
- 編集部
Alvinさんは日本へはよく来ますか。
- Alvin氏
大阪には行ったことがありますが、東京は初めてです。
- 編集部
秋葉原は行きましたか。
- Alvin氏
もちろん。事前にいろいろ話を聞き楽しみにしていましたが、期待通り。いや、想像を上回る実に驚きに満ちあふれた街でした。
- 編集部
具体的にどの辺りでそう感じるのでしょうか。
- Alvin氏
PCはもちろんですが、ゲームやアニメ、電気製品等のショップがここまで密集しているとは思っていませんでした。また、どのショップも専門性が非常に高い。ひとつの分野に特化した形態で営業している点にも驚きました。1日中いてもまったく飽きませんね。
- 編集部
エルミタでは今年も「COMPUTEX TAIPEI 2016」に合わせて光華商場を取材しました。その際に「原價屋」さんにお邪魔しましたが、なかなかの品揃えでした。
- Alvin氏
確かにそうですが、秋葉原にあるパーツショップと比べると少ないですね。マザーボードやグラフィックスカードのラインナップも偏っていますし、なにより秋葉原ではPCケースや電源ユニット、冷却関連のアイテムが断然充実しています。製品やサンプルの陳列も分かり易く豊富。日本のユーザーが何にこだわるのか、よく分かりました。