エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.511
2016.09.05 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
本稿もいよいよ最終セッション。実際に構成パーツを用意し、「509」で組み込みを行ってみよう。近頃のPCケースは”単なる鉄の箱”に留まらず、外観を眺めているだけでは分からない凝った仕掛けや、搭載方法にちょっとしたコツが必要になる事がある。さらに「509」のマニュアルは”玄人向け”のようで、詳細には教えてくれない。ここでは基本的なパーツを組み込み、周辺クリアランスや注意点など、気が付いた事を解説していく。
まずはマザーボードを搭載してみよう。「509」はフルタワーPCケースにカテゴライズされ、対応フォームファクターもE-ATXをサポート。開口部は広く、搭載面もATXまでのミドルタワーPCケースとは明らかに違う。せっかくなので、搭載テストには「R.O.G.」シリーズ10周年記念モデル、ASUS「ROG RAMPAGE V EDITION 10」を用意した。「ROG Certified version」にはうってつけの1枚だ。
マザーボードを収めたところで、CPUクーラーの有効スペースを計測してみる。とは言え最大高さ188mmと数値は開示されているため、ここは念のためという作業になる。
公称値は188mmだが、LGA2011-v3ソケットの台座からの高さはもう少し余裕があるようにも見えた。とはいえ、市場に流通する大型空冷CPUクーラーのほぼ全てが搭載できるだけのスペースと言える |
次にグラフィックスカードを搭載してみよう。マザーボードに「R.O.G.」シリーズをチョイスしているので、ここはひとつ奮発してイルミネーションギミックを搭載する「ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING」をチョイスした。冷却ファン3基を並べる「DirectCU III」を搭載し、長さは約W298×D134×H40mmとされる。
グラフィックスカードの有効スペースは公称値370mmまで。インターナルファン増設スペースまでの距離は十分で、難なく収める事ができている | |
長物グラフィックスカードの末端を支える、付属の「グラフィックスカードホルダー」を装着。マザーボードトレイ背面から2本のネジでホルダーを固定し、拡張スロットへの負担も軽減できる |
次に電源ユニットをボトム面にマウントする。用意したのは以前「303」レビューでも使用したIn Win「CLASSIC」シリーズに属する「C900 W」。奥行きは165mmのフルモジュラータイプで、最大230mmまでの搭載スペースには問題なく固定できるはずだ。
背面からインチネジで電源ユニット本体を固定。同じ面にあるケージタイプの2.5 / 3.5インチ共用シャドウベイまでの距離は、実測で約65mm程度が残されている。なおフルモジュラーだけに、万一コネクタが挿しにくい場合は、シャドウベイを一旦取り外して作業した方がいいだろう |