エルミタ的「編集部で使ってみた」
2016.10.03 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「KyroM.2」の効果を確認するためベンチマークテストを実行。なお帯域幅がボトルネックにならないよう、CPU直結のPCI-Express3.0(x16)スロットに搭載している |
ここからはベンチマークテストを実行し、温度の違いとパフォーマンスへの影響を確認していこう。使用するベンチマークは「CrystalDiskMark 5.1.2」と「ATTO Disk Benchmark 3.05」で、温度と転送速度は「HWiNFO64」にて計測。またSSDはIntel「600p」シリーズの256GBモデル「SSDPEKKW256G7X1」と、Samsung「SM951-NVMe」シリーズの256GBモデル「MZVPV256HDGL-00000」を用意した。なお詳細なテスト環境は以下の表の通り。
まずは先日発売が開始されたばかりのエントリーモデルIntel「600p」シリーズの計測から。もちろんテストはヒートシンクを搭載した状態で行っている |
まずはIntel「600p」シリーズの256GBモデル「SSDPEKKW256G7X1」の結果から確認していこう。
CrystalDiskMark 5.1.2(単体) | |
CrystalDiskMark 5.1.2(kryoM.2) |
今回はデータサイズ32GiB、繰り返し回数9回の最も負荷の高い設定を2回連続で実行しているが、温度は平均70℃前後、最高で75℃まで上昇。これによりサーマルスロットリングが発生し、シーケンシャル読込は1,100MB/sec前後で頭打ち。さらに9回の繰り返し計測中の約半分は大幅にスコアが落ち込んでいるのが確認できた。一方、「kryoM.2」を使用すると温度は最高でも35℃までしか上がらず-40℃も低下。これによりサーマルスロットリングの発生も抑えられ、シーケンシャル読込は約300MB/sec向上した。
ATTO Disk Benchmark 3.05(単体) | |
ATTO Disk Benchmark 3.05(kryoM.2) |
「ATTO Disk Benchmark 3.05」でも単体時は74℃まで温度が上昇。1回目のテスト後半からサーマルスロットリングが発生し、シーケンシャル読込は1,200MB/sec前後までしか上がらない。しかし、「kryoM.2」を使用することで最高温度は33℃まで低下。シーケンシャル読込は1,500MB/sec前後へと大きく回復した。