エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.519
2016.10.06 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
外装周り、および内部構造のチェックを終えたところで、実際に組み込みを行ってみよう。設計の性格上、PCを構成する最低限のパーツのみ揃えればいい「Chopin」。組み込みパーツ点数は少なくいものの、搭載スペースが狭いため、ミドルタワーPCケースとは少々勝手が違う。ここでは有効スペースや、モデル特有のコツ等を解説していこう。
検証に用意したのは、ASUS「B150 PRO GAMING/AURA」。170mm四方のMini-ITXマザーボードだ。
「Chopin」には一般的なミドルタワーPCケースのようなスタンドオフ(ネジ)は無く、シャーシのマザーボードトレイに用意されている台座にインチネジ4本で固定する。なお「Chopin」の開口部はマザーボードサイズギリギリで、挿入がしにくい。通常バックパネルI/Oから挿入したくなるところだが、ケーブル類が邪魔をする。そこでバックパネルI/Oの反対側から挿入してみたところ、比較的スムーズに収める事ができた。
無駄のない設計だけに、170mm四方のMini-ITXマザーボードは”ギッチリ”収まる。なお固定には4本のインチネジを使用 | |
アクセスポートやスイッチから伸びるケーブルが邪魔をするため、メモリスロット側の面から斜めに挿入。マザーボードトレイと平行にしたところで、バックパネルI/O側にずらすイメージ |
CPUクーラーの選択肢は限られている。スリム型Mini-ITXケースで贅沢は言えないが、恐らくロープロファイルクラスの中でも冷却最上位クラスであろうNoctua「NH-L9i」を用意した。2012年12月に検証した評価サンプルそのものだが、間もなく4年という時の経過を感じさせず、ほぼ新品の状態が保たれていた。
さておき、全高37mmの「NH-L9i」は難なく搭載する事ができた。CPUクーラーに面するサイドパネルは通気孔仕様で、外気の取り込みに問題はない。またCPUクーラーの搭載スペースを稼ぐべく、外側に約7mmの張り出しがある。ちなみに「Chopin」のCPUクーラー有効スペースは、高さ43mmまで。Intel純正クーラーをベースに設計されているようだが、自作派なら搭載可能なCPUクーラーを探してみよう。
ご覧の通り「NH-L9i」は「Chopin」にジャストフィット。固定方法は背面からのネジ留めだけに、あらかじめマザーボードに装着しておく必要がある | |
このタイミングでメモリも装着。搭載スペースは、CPUクーラー有効高と同じ。背の高いヒートスプレッダ付きオーバークロックメモリは、モデルによって搭載できない可能性がある |