エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.521
2016.10.24 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここからは「P7-C1」のドライブベイレイアウトをチェックする。まず、右サイド側からボトムカバーに覆われたスペースのぞき込むと、フロント寄りにケージタイプのシャドウベイが確認できる。専用トレイ2段が収納されたこのスペースには、3.5インチHDDまたは2.5インチSSDが搭載可能だ。それぞれの固定方法は3.5インチHDDが、両側面に予め装着済みのピンを、ネジ穴に装着するツールレス仕様。2.5インチSSDは底面ネジ留めでマウントする。
ボトムカバー内に隠された3.5 / 2.5インチ共用シャドウベイ。カバーの存在とレイアウトから、ドライブのコネクタは右サイドパネル側に向けて設置する事になる |
ボトム部に装着されたカバーのトップ面にも、シャドウベイが設けられている。このスペースには2台の2.5インチ専用のブラケットが固定されており、コネクタをマザーボードトレイ方向に向けて、SSDが装着できる。近頃では電源ユニットを覆うカバー付きPCケースをよく見かけるようになった。その多くがトップ面にシャドウベイを装備している。空きスペースを有効に活用した、現在のトレンドだ。
2.5インチドライブ専用のブラケットは、カバートップ面に僅かなストロークにより引っ掛け、ハンドスクリュー1本で固定。SSDの固定方法は、底面ネジ留め式を採用する |
マザーボードトレイ背面エリアのフロント寄り部分。ここにも2.5インチ専用のシャドウベイがある。2台分のブラケットは、底面に引っ掛け、ハンドスクリュー1本で固定。SSDのマウントは底面ネジ留め式が採用されている。裏配線スペースの確保とSSDの普及により、このスペースを利用するPCケースも非常に多く見られるようになった。
搭載スペース右横には開口部が設けられ、SATAケーブル(および電源)がストレスなくマザーボード表面にアクセスできるように設計されている |
電源ユニットはボトム部リア寄りの”定位置”にマウントスペースがある。例のボトムカバーの存在により、電源ユニットの出し入れは右サイドパネル側から行う。また左サイドの強化ガラスからは存在全てが隠されるため、余分なケーブル類は一切露出しない。なおケージタイプの2.5 / 3.5インチ共用シャドウベイとは隣同士の関係にあり、搭載スペースは公称で奥行き180mmまで。設置面の四隅にはブロック形状のラバーを装着し、金属同士の接触を避け、共振を防ぐ役割を果たす。
ボトムカバーにより、左サイドの強化ガラスから電源ユニットは露出しない。魅せるPCのコンセプトから外されてしまった格好で、電源メーカーとしてはアピールできず残念に思うだろう |
拡張スロットはATXでは標準的な全7段仕様だ。よく見ると搭載した拡張カード(グラフィックスカード)は、PCケースの外部でネジ留めを行う”外出し”タイプが採用されている。通常、内部容積が狭いPCケースで、少しでも有効スペースを稼ぎたい場合に用いられる手法。ATXミドルタワーPCケースとしては、あまり見かけない。また右手には上下にハンドスクリューを備えたカバーがあり、左右方向にスライド。拡張ブラケットカバーの役割を果たす。
スリット付きの拡張ブラケットは、”シャーシの一部”に切り込みが入り、必要箇所だけくり抜いて使用。金属疲労により外したブラケットは、再利用ができない |