エルミタ的「編集部で使ってみた」
2016.11.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「M.2F-PCIE」クーラーなし | 「M.2F-PCIE」クーラーあり |
「M.2F-PCIE」クーラーなし | |
「M.2F-PCIE」クーラーあり |
「ATTO Disk Benchmark 3.05」でもクーラー非搭載時は70℃まで温度が上昇。テスト1回目の後半からサーマルスロットリングが発生し、一気にパフォーマンスが低下する。しかしクーラー搭載時は最高でも35℃までしか上がらず、サーマルスロットリングを完全に解消することができた。
検証の最後は冷却ファンの騒音をチェックしておこう。計測は拡張カードから30cmのところに設置したデジタル騒音計にて実施。またバックノイズを最小限に抑えるため、CPUクーラーのファンは停止した状態で測定を行った。
騒音値(dBA) |
クーラーの有無による違いはわずか0.3dBA。CPUクーラーを動作させると完全に紛れてしまうレベルで、ファンの騒音はまったく気になることはなかった。
M.2 SSDクーラー初の空冷モデルとなる玄人志向「M.2F-PCIE」。今回の検証では、いずれのベンチマークでも35℃以上温度が下がり、期待通りの冷却性能を発揮。サーマルスロットリングによるパフォーマンス低下を完全に抑え込むことに成功した。さらにNANDフラッシュの温度も大幅に低下し、安定した性能に加え、製品寿命の延長効果も期待できる。
期待通りの冷却性能を発揮した「M.2F-PCIE」。ロープロファイルに対応することから、スリムPCとの組み合わせには最適だ |
またロープロファイルに対応するのも大きなメリット。エアフローの効率化が難しいスリムPCで、M.2 SSDを使用する際には有望な選択肢になるはずだ。
唯一気になるのが価格設定。M.2 SSDクーラー初の空冷モデルという点を考慮しても税抜8,000円前後というのはやや高く、組み合わせる製品を選ぶのは非常に残念。担当者によれば、今後もM.2 SSD関連製品を拡充していく予定ということなので、よりお手頃なクーラーの登場に是非期待したい。