エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.531
2016.12.10 更新
文:GDM編集部 池西 樹
GIGABYTE「GeForce GTX 1050 Ti G1 Gaming 4G」 (型番:GV-N105TG1 GAMING-4GD) 実勢売価税込23,000円前後(2016年11月現在 / 発売中) 製品情報(GIGABYTE) |
本題に入る前に、撮って出しレビュー初登場となるGeForce GTX 1050 Tiについて簡単に紹介しておこう。今年5月に初登場したPascalアーキテクチャを採用するメインストリーム向けGPUで、コアは専用設計の「GP107」。製造プロセスはこれまでの16nm FinFETから、Samsung 14nm FinFETに変更。プロセスの微細化により、ダイサイズがよりコンパクト化されるとともに、省電力化も進められている。
GeForce GTX 750 Tiと同等のTDPながらパフォーマンスは約1.8倍に向上。フルHD解像度までなら多くのゲームが快適に動作する |
TDPは75Wに設定され、Maxwell世代のGeForce GTX 750 Ti以来となる補助電源レス仕様。主なスペックは、CUDAコア数768基、コアベースクロック1,290MHz、ブーストクロック1,392MHz、メモリクロック7,008MHz、メモリバス幅128bitで、GDDR5 4GBのビデオメモリを搭載。性能はGeForce GTX 750 Tiから約1.8倍高速化され、フルHD解像度までなら多くのゲームが快適に動作するという。
ちなみに「GP107」コアを採用した製品には、CUDAコア数を640基に、メモリをGDDR5 2GBにした下位モデルGeForce GTX 1050も用意される。
リファレンスモデル「Founder’s Edition」が存在しないGeForce GTX 1050 Ti。すでに各メーカーから多くのカスタムモデルが登場しているが、その選択の決め手にオリジナルクーラーを挙げる人は多いはずだ。
今回取り上げる「GeForce GTX 1050 Ti G1 Gaming 4G」(以降:GTX 1050 Ti G1 Gaming)は、特にVGAクーラーには注力し、90mmデュアルファンを組み合わせた「WINDFORCE 2X」を搭載。2つのファンの回転を逆にしてエアフローを最適化した「オルタネートスピニングファンデザイン」や、低負荷時にファンの回転を停止する「セミファンレス機能」などの独自機能を備える。
90mmデュアルファンを搭載する「WINDFORCE 2X」。Pascal世代に合わせて従来からブラッシュアップされ、冷却性能・静音性とも向上している |
またGPUコアには「GPU Gauntlet Sorting」により、選別された高品位チップを採用。実装コンポーネントは「Ultra Durable VGA」準拠の高耐久品で、電源回路もリファレンスの3+1フェーズから、4+1フェーズ回路へと強化。さらに75Wの追加電力供給ができる6pinコネクタが増設され、高負荷時の安定性を高めている。
「G1 Gaming」シリーズおなじみのデザインパッケージ。サイズは実測でW330×D57×H235mm | |
パッケージ裏面には、クーラーの特徴や「GPU Gauntlet Sorting」によるチップの選別、RGB LEDイルミネーション機能の概要が記載されている |
これら堅牢な仕様により、コアクロックはベース1,366MHz(リファレンス1,290MHz) 、 ブースト1,480MHz(同1,392MHz)にオーバークロック済み。さらに専用ユーティリティ「XTREME Engine」から「OCモード」を選択すれば、それぞれ1,392MHz / 1,506MHzまで引き上げることができる。その他、メモリクロックは7,008MHz、メモリバス幅128bitで、GDDR5 4GBのビデオメモリを搭載する。